地球環境・社会を危機から守る取り組みを行う日本エシカル推進協議会(以下、JEI)はこのほど、曖昧なエシカルの定義を明確にする「JEIエシカル基準」を策定した。これにより真のエシカルな取り組みを実施する企業が容易に理解でき、“エシカルウォッシュ”を排除することにつなげる。
JEIは同基準を策定することで、企業が何をしたらよいか分かる(教育・啓発)、段階的に取り組みが進化する(成長)、その企業や製品の協力力が増しさらにエシカルに注力することを目的に策定した。主なターゲットは国際基準認定を取得する前段階にある中小企業や地域企業や各種団体となる。
同基準は自然環境を守っている、製品・サービスの情報開示をしているなど8つの分野でそれぞれ4〜7つの課題を掲げ、達成レベル(A〜Dなど)で評価する。
ただし認証制度ではなく自己診断のためのガイドラインとなるため、企業がそれぞれ判断し公表するのが基本となる。将来的には自己診断結果をJEIの公式サイトで開示する計画もある。
中原秀樹JEI会長は「『JEIエシカル基準』が浸透すれば、消費者がエシカル製品を購入する際の判断基準になるだろう」と期待を寄せる。まずは企業に向けた認知拡大を図るため、10月26日から同基準を軸に真のエシカルやエシカルの全体像を講義する全6回の連続講座「JEIエシカルアカデミー」(受講料1100円〜1万6500円)を開催する。