高島屋の2021年3〜8月期連結業績は、売上高に相当する営業収益が前年同期比16.8%増の3471億円、営業損益が20億円の赤字(前年同期は102億円の赤字)、純損益が43億円の赤字(同232億円の赤字)だった。
主力の百貨店事業の営業収益は前年同期比21.1%増の2930億円と、前年の反動で大きく伸長した。商品別では、衣料品は同25.0%増。人件費などのコスト構造改革も一定の成果を得た。前年の店舗休業中(4〜5月)に特別損失として計上した固定費も含めて比較すると、販管費は前年同期から実質48億円分抑制した。
緊急事態宣言の解除後、10月2〜13日の既存店の営業収益は前年同期比4.6%のプラス。ラグジュアリーブランドや巣ごもり関連のリビング商品は引き続き堅調で、旅行関連商品も売れ始めているという。だが村田善郎社長は慎重な姿勢を崩さない。「本格的に消費が活性化し始めたという実感はない。第6波の懸念も拭えない中で、まだまだ十分な対策を施した上で営業していく必要がある」。
22年2月期通期の連結業績予想は期初発表時から下方修正するが、最終黒字予想は維持する。営業収益が前期比12.2%増の7640億円、営業損益が60億円の黒字、純損益が23億円の黒字を見込む。