「ビエダ(BIEDE)」は、小石祐介、コイシミキによるクリエイティブスタジオのクラインシュタイン(KLEINSTEIN)がプロデュースするファッションブランド。国や人種を限らない、アノニマスな(匿名の)チームがクリエイティブを手掛けている。このたび、第2弾商品である“COLLECTION 02”の予約販売を自社ECで開始し、10月14〜17日には、東京・南青山のクラインシュタインのギャラリーで一般客にも開放した展示会を行っている。
第2弾商品はエアラインバッグ3型(小3万3000円、中3万8500円、大4万4000円、全て税込)で、それぞれコバの部分の配色が黄、黒の2種類がある。どれも黒い小さな南京錠付き。ブランドのインスタグラムアカウントをフォローしてくるファンが投稿を一般公開していない鍵付きアカウントであるケースが多いため、「秘密主義者が多いなら、バッグにも鍵を付けよう」(小石、コイシ)というウィットが込められている。
2020年9月に発表した第1弾商品もバッグだった。全て中国・広州の工場で生産している。「高い技術と挑戦する姿勢を持ったとても面白い工場」だといい、この工場との出合いがブランド立ち上げにつながった。ただし、今後もアイテムをバッグに限る考えはなく、「コロナが落ち着いて往来が自由になれば、アイテムも生産する工場も広がるかもしれない」。
代々木公園のカフェで関連メニューも提供
ギャラリーでは、商品と共に中国のフォトグラファー兼映画監督のクエンティン・シー(Quentin Shih)が撮り下ろしたビジュアルも楽しむことができる。購入も可能で、各作品75万円。ラグジュアリーブランドのビジュアルも手掛けるクエンティンとは元々知り合いだったわけではなく、商品企画のもとになったストーリー(物語)とプロダクトだけを渡し、自由に撮ってもらったのだという。
ストーリーの英文版を監修したのは、「スーザン・ソンタグ(Susan Sontag)も通っていた」というニューヨークの書店のオーナー。「相手が(自分たちのチームに)“所属している”か“所属していない”かは、ストーリーを読んでどう反応するかを見れば分かる。ストーリーの内容から、(クエンティンなど取り組む相手が)さらにクリエイティブな想像を広げていくという、“想像の連鎖”が面白い」。そんな“想像の連鎖”の一つとして、代々木公園のカフェ「プルミエメ」では、ストーリーから発想した特別メニューの青いミルフィーユと青いレモネードを提供している。12月末まで。
バッグの卸は行っておらず、自社ECのみで販売するD2C形式。第2弾商品を今予約すると、22年1月ごろに手元に届く。今後、過去のアイテムも廃盤にはせず、売り続けていくという。クラインシュタインは14年に、「コム デ ギャルソン(COMME DES GARCONS)」で経験を積んだ小石が、コイシと共に設立。ファッション関連のコンサルティングやギャラリーの企画などを手掛ける。
■BIEDE COLLECTION 02 IN COLLABORATION WITH QUENTIN SHIH
日程:10月14〜17日
時間:12:00〜18:00
場所:シュタインボックス
住所:東京都港区南青山4-24-4 TKハウス 地下1階