ビューティ・インサイトは、「WWDJAPAN」のニュースを起点に識者が業界の展望を語る。今週は、インフルエンサーマーケティングとヘアサロン業界のVR活用の話。
【賢者が選んだ注目ニュース】
ざわちんが光脱毛器“120万発使いきりチャレンジ”に参加 約1200人のインフルエンサーで使い切る予定
デジタルで香りはどう伝える?「ヴィクター&ロルフ」が音楽でフレグランスを発信
今回はピックアップした2本の記事から、インフルエンサーマーケティングにおける企業の姿勢と、教育産業である美容業界でのVR(バーチャルリアリティ:仮想現実)活用について考えた。ニュースを読むときプライベートはもちろんビジネスでの自分の立場から見て、そのニュースが伝える新しさは何かという疑問を持つことが大事だと意識している。さらに自分の経験やスキルをもってどう仕事に反映できるか、どう生かせるかという視点を持つべきだ。それは自分自身をスケールアップさせるための生き方の戦略に大きく関わってくるだろう。
消費者に信憑性を与えるために
企業が主導権を持つべき
特にインスタグラム上でインフルエンサーを起用したマーケティングが流行り出してから3~4年ほど経ち、あらゆる手法は試され、コモディティ化してきていると感じる。そのような状況の中で、セドナエンタープライズによる約1200人のインフルエンサーで120万発を使い切る脱毛器のSNSキャンペーン企画は新鮮味のほか、企業が主導権を握って取り組んでいるのではないかと思い面白さを感じた。
昨今インフルエンサーによるプロダクトの開発やプロモーションが増える中で、企業とインフルエンサーのパワーバランスが崩れ始めているのではないだろうか。製品を提供してSNSに投稿するだけのプロモーションがあまりにも増えていて、消費者が信頼できないと感じることも多い。対して、今回のセドナエンタープライズの手法はこれまでにもあったとは思うが、インフルエンサー1人1人の使用感をフィーチャーしながらも、個々を(参加したインフルエンサーさえも)巻き込んでいくものといえる。広告であり、商品テストという手法をあえて見せつけることで、信用を得られるのではないだろうか。ここに企業の企画としての意思が感じられた。企業が情報を発信する際には、消費者に信憑性を与えるためにそのスタンスを示さなければならない。
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