ゴルフウエアが売れている。コロナ下で3密にならないレジャーとしてキャンプと並ぶ人気を集めており、コロナ前の2019年の販売実績を上回るブランドも珍しくない。マーケットを引っ張るのは30代の比較的若い新規参加者たち。かつての担い手だった団塊世代の高齢化に伴い、じわじわと縮小していたゴルフ市場にとっては久々にフォローの風が吹く。今ゴルフウエア市場はどう変化しているのか。(この記事はWWDJAPAN2021年11月1日号から抜粋しました)
国内有数の売上高を誇る新宿の小田急百貨店ゴルフウエア売り場の3〜9月実績は、2020年比で45%増、19年比で15%減だった。緊急事態宣言が明けた10月以降、来店数が尻上がりに回復している。吉岡将吾フロアマネージャーは「このペースならコロナ前の19年度の販売実績に届くかもしれない」と、単価の高い秋冬商戦に期待を寄せる。
今年の宣言中でも同店のゴルフウエア売り場は手堅かった。「(外出自粛で)新宿はフリーのお客さまは減っていたが、富裕層のお客さまの動きが活発だった。海外旅行などを控える代わりに、ゴルフを楽しむ方が増えた」と分析する。ラグジュアリーブランドや時計・宝飾の好調と同じ背景だ。特に30代の若い新規参加者が増えたという。
日本のゴルフ人口は2000年代前半に比べて3分の2以下。最大の担い手だった団塊世代の高齢化と新規参加者の減少のためだ。20年のコロナの初期の頃は大打撃を受けたが、次第に3密を避けたレジャーとして注目を集める。矢野経済研究所のゴルフウエア市場規模調査によると、20年は大幅な下げ幅になったものの、21年は急回復の見通しだ。
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