サステナビリティ

若者がCOPに合わせ「渋谷COP2021」を開催 1.5度目標達成に向け呼びかけ

 一般社団法人SWiTCHは、10月31日からイギリス・グラスゴーで行われているCOP26(国連気候変動枠組み条約第26回締結国会議)に合わせ、「渋谷COP2021」を開催する。

 「渋谷COP2021」とは、2050年の気温上昇を1.5度以内に抑えるというパリ協定実現のため、気候変動やパリ協定について啓蒙し、脱炭素社会に向けて若者や大人、企業のアクションを促す。SWiTCH代表の佐座槙苗をはじめ、環境活動家の小野りりあんやアーティストのLemieら6人のコアメンバーを中心に、若者による環境活動団体などと連携して運営する。

 COP開催期間中は、オンライントークセッションを開催するほか、COPの現地レポートやアーティストの紹介を通してサステナビリティに関する情報発信に力を入れる。また、渋谷区と連携し、一般参加者や協賛企業などから集めたアイデアを元にSFプロトタイピング(*)と呼ばれる手法を用いて、「2050年のサステナブルな渋谷区の姿」を提言することに取り組む。佐座SWiTCH代表は、COP26に日本ユース代表として参加し、同プロジェクトを世界に向けて発信する。

*SFプロトタイピング:サイエンス・フィクションの発想をベースにまだ実現していない未来のビジョンを構築し、そこから逆算して、今何をすべきかを導き出す手法

 オンライントークセッションは、メディアアーティストの落合陽一や中井徳太郎環境省事務次官といったメンバーが参加し、世代や業界の垣根を超えて気候危機に対してどのようなアプローチができるかを議論する。11月7日にはファッションジャーナリストの生駒芳子や篠健司パタゴニア日本支社環境社会部らも参加し、ファッションをテーマに議論が行われる予定だ。

 佐座SWiTCH代表は、ロンドン大学大学院に在学中でサステナブル開発を研究している。10月27日に渋谷パルコで行われた記者会見で佐座SWiTCH代表は、「地球が危機的な状況にある今、世界中の若者が気候変動を本気で止めようとしている。私たちは安定した地球に住めるのか、灼熱化に進んでしまうのか大きな分岐点の上に立っており、ここ3〜5年が勝負所と言われている。日本にいると気候変動の影響を感じづらいが、南半球の友人たちはすでに多くの影響を受けている。日本でも1.5度目標を待ったなしで達成しなければいけないということを、ダイナミックに変化し新しい時代を作るシンボリックな街渋谷から広く伝えていきたい」と思いを語った。

 「渋谷COP2021」は2025年の大阪万博まで毎年継続して活動し、25年までに100万人のサステナブルアンバサダー育成を目指す。

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

リーダーたちに聞く「最強のファッション ✕ DX」

「WWDJAPAN」11月18日号の特集は、毎年恒例の「DX特集」です。今回はDXの先進企業&キーパーソンたちに「リテール」「サプライチェーン」「AI」そして「中国」の4つのテーマで迫ります。「シーイン」「TEMU」などメガ越境EC企業の台頭する一方、1992年には世界一だった日本企業の競争力は直近では38位にまで後退。その理由は生産性の低さです。DXは多くの日本企業の経営者にとって待ったなしの課…

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

@icloud.com/@me.com/@mac.com 以外のアドレスでご登録ください。 ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。 This site is protected by reCAPTCHA and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.

メルマガ会員の登録が完了しました。