中国市場ではファンの購買力や拡散力を指標に、タレントを広告起用することが一般的だ。最近では「デュオ(DUO)」「セルヴォーク(CELVOKE)」「アテニア(ATTENIR)」など日本ブランドが相次いで中国アイドルグループメンバーを起用して話題となった。一方で、ファンの熱狂的な応援活動や購買に対して、国による「推し活規制」が始まった。
規制の開始を受け、中国における日本企業のマーケティング支援やタレントプロモーションを行うエーランドは「中国タレント広告起用ガイドブック」を作成し、サイトで配布する。エーランドの安田加奈子代表は「ファンの中での遊びが限度を超えて、社会問題になったのが今回の規制の要因だ」と解説する。
そもそも、現在の中国のアイドル応援文化は、韓国アイドルの応援方式が輸入されたもの。K-POPグループEXOの中国人元メンバーの人気をきっかけに、ファンが出資する誕生日広告やアンバサダーブランドの商品購入による応援などが広まった。エーランドによると中国のアイドルファン層は、女子大生を中心とする都市部の若者女性が8割以上を占める。この消費者層にアプローチしたい業界からの広告起用が増え、昨年の企業広告アンバサダー市場は180億元(約3197億円)に達した。
購入の煽り文句やオーディション番組を規制
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