コロナ禍で富裕層ビジネスは絶好調で、バブルといってもいいくらいだ。富裕層は、海外旅行などの費用を国内消費に充てている。そんな富裕層が欲しいものを探し出して提案するのが百貨店の外商の役割。顧客とラグジュアリー・ブランドをつないでショッピングのサポートをするだけでなく、ギフトや家の中のものまでジャンルを問わず顧客の好みに合うものをスピーディーに提供できて当然という、レベルの高い情報収集力と顧客の好みを的確に把握する力が必要になる。ファッション好きの若い富裕層から絶大な支持を得ている三越伊勢丹の吉村朋代・伊勢丹新宿本店 外商部第二担当 ストアアテンダント1 マネジャーに話を聞いた。
吉村さんは、入社26年というベテランだ。販売員としてキャリアをスタートし、2017年に外商アテンダントになった。外商になる前に3年間、伊勢丹新宿店メンズ館(以下、メンズ館)クリエイターズのフロアアテンダントのマネジャーとして活躍。吉村さんは、「(メンズ舘は)多くの芸能人や著名人の方が来店されます。販売員は意外と接客を躊躇するのですが、私は通常のお客さまと同様に積極的に声を掛けていました。それで顧客が増えて、カテゴリーの枠を超えて自由に動けるストアアテンダントになりました」と話す。“芸能人、著名人だから”という先入観のない接客が顧客獲得につながった。「外商の顧客数は300人以上。なぜなら、家族ぐるみでサービスを提供するからです。30〜50代が中心で男性が8割、女性が2割。ほぼ経営者です。だから、ご自身で購入されることが多く、話がはずみますね」と話す。
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