ユニクロは11月5〜10日、中国・上海で開かれている中国国際輸入博覧会で「Tomorrow Wonderland」と題した展示を行なっている。“3Dニット”や“ハイブリッドダウン”などのユニクロの“LifeWear”に込められた技術やサステナビリティの取り組みを紹介すると共に、6日に北京の三里屯地区にオープンする北京初のグローバル旗艦店「ユニクロ 北京三里屯店」も発信する。
同展覧会への出展は昨年に続き2回目で、来年も出展予定という。1000平方メートルの展示スペースに8つのゾーンを設けている。北京五輪を前に中国でウィンタースポーツへの注目が高まっていることも受け、ユニクロを代表するダウンアイテムの展示に力を入れている。“ハイブリッドダウン”は、プロスノーボーダーでユニクロのグローバルアンバサダーでもある平野歩夢選手の声を取り入れて開発した商品だ。
ほか、「UT」ゾーンや「+J」ゾーン、「ユニクロ 北京三里屯店」の紹介コーナーなどがある。サステナビリティゾーンでは同社のサステナ大使の緑色の「ドラえもん」や、ジーンズの仕上げ加工で水使用量を大幅に削減する技術などを展示。ユニクロが技術の保護を目指しているという少数民族ミャオ族の刺しゅうなども紹介している。
ユニクロは02年9月に中国本土に1号店を出店。現在は180以上の都市で日本国内の店舗数(810店)を超える約850店を運営している。中国本土と香港や台湾を合わせたグレーターチャイナの21年8月期業績は、売上高に相当する売上収益が5322億円、営業利益が1002億円と大幅な増収増益で過去最高となったが、足元ではコロナ再拡大などを受けて減速しており、9月〜22年2月期では減収減益の見込みとやや変調をきたしている。中国発のブランドが成長する中で、相対的にユニクロの影響力低下を懸念する報道もある。展覧会は、改めてブランド価値を発信する場になる。