「セルジュ・ルタンス(SERGE LUTENS)」は11月21日、プレミアムフレグランスコレクション“グラットシエル”から新作“ラプロワプールロンブル/幻影の虜”(100mL、税込3万5200円)を発売した。バニラやレザー、リコリス(甘草)の濃厚でミステリアスなアコードが溶け合う魅惑的な香りだ。
幻影の虜になった人を描写
「預言者よ。あなたは主の苦難を背負い、血管には別人の血を流しているではありませんか。ふたつの顔に呪われた私は、闇の中。実態のない影を追い求める運命にあるのだ。バニラの愛撫と、レザーの衝撃で、物語は揺らぐ」—— 。
“ラプロワプールロンブル/幻影の虜”のコンセプトは、仏詩人ジャン・ド・ラ・フォンテーヌ(Jean de la Fontaine)の寓話「Le Chien qui lâche sa proie pour l’ombre(影のために獲物を逃す犬)」から派生したフレーズ「La Pour L'Ombre(幻影の虜)」を、ルタンスらしい表現と解釈で婉曲的に落とし込んだもの。リアルな世界ではなく幻想を、現実でなく夢を、実態ではなく影を追う人を描いた神秘的な香りだ。
バニラとレザーの
相反するハーモニー
この複雑なコンセプトを表現するのにルタンスが用いたのは、バニラとレザーだ。柔らかく包み込むようなバニラ、動物的で野生的なレザーと相反する2つの要素が運命のように絡み合い、衝突し、パラドックスを生み出した。そこにリコリス(甘草)を重ね、これまでにないユニークな香りが完成した。
フレグランス探究者に向けた
コレクション
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“ラプロワプールロンブル/幻影の虜”が属する“グラットシエル”シリーズは、秘密主義的で大衆に迎合しないルタンスが表現するプレミアムコレクションだ。全13種類をそろえ、個性的な香りがそろう。アールデコに強く影響を受けるルタンスが、アヴァンギャルドで先進的な精神の象徴として生み出したコレクションでもあり、ガラスタワーのように聳え立つ黒いボトルを特徴とする。
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