ビューティ

「セルジュ・ルタンス」から肌の上でとろける新感覚のオイル状フレグランスが誕生

 「セルジュ・ルタンス(SERGE LUTENS)」は11月21日、新感覚のオイル状フレグランス“コンフィパルファム”(全3種、各25mL、各税込1万7600円)を発売した。肌の上でとろけるシルキーなオイルはコンフィ(シロップ)のようなテクスチャーで、まろやかに、しっとりと香ることが特徴だ。アルコールを配合する通常の香水に代わり、アルコールの消費が禁じられるムスリム教徒でも使えるような新たな処方を求め、3年かけて開発した。香りの持続性や強度は通常のオードパルファムと変わらず、新たな香りの楽しみ方を提供する。今回登場するのは、“コレクションノワール”シリーズから“ラフィーユドゥベルラン/ベルリンの少女”“アンブルスュルタン/アンバーの王”“シェルギィ/モロッコの砂漠の熱風”の3つ。

ベルリンから来た凛々しく
魅惑的な女性を描写

 ルビーのような透き通る赤みを帯びた“ラフィーユドゥベルラン/ベルリンの少女”は、ブランドを語るのに欠かせないフレグランスだ。この香りのストーリーは、ルタンスが生まれた第2次世界大戦中のフランスと、当時フランスを占領していたドイツ、そしてルタンスが大きな影響を受けたベルリンにさかのぼる。喜びと絶望に満ちたワイマール時代と、ひどく恐ろしく苦しく厳格であったナチス時代の2つの時代を経たベルリンを鏡のように映した。香りは、ベルリンから来た凛々しく魅惑的な女性をイメージ。互いを高め合うローズとペッパーの香りがまばゆいほど美しく、同時に辛らつで官能的でもある彼女の魅力を語る。壮麗でスパイシーなバラの香りはとげとげしく猛烈でありながら、ふわっと落ち着きを感じさせる複雑な香調だ。

市場で出合ったアンバーか
ら着想を得た生命感あふれる香り

 “アンブルスュルタン/アンバーの王”は、ルタンスが初めてモロッコ・マラケシュを訪れた時、混沌たるスーク(市場)で出合った艶めくアンバー のひとかけらに着想を得た香り。そのかけらは長らくルタンスの邸宅に置かれた木箱の中に忘れられていたが、久しぶりに木箱を空けた瞬間にぱっと広がった香りのセンセーションから、フレグランスの創作を始めたという。「これはオリエンタルな香りではない。アラブとルタンスの香りだ。だから、型通りの香りを期待しないでほしい。 脂のように指先にこびりつくシスタスの葉のエキスを使い、誰も思いつかなかったバニラをほんの少し加えたときに初めて、アンバーは王の香りに変わったのだ」とルタンスは語る。生命感にあふれ、豪奢であり、ミステリアス。マラケシュのアンバーが檜と溶け合うように調和し生み出された奇跡の香りだ。

熱気に包まれた砂漠の記憶

 “シェルギィ/モロッコの砂漠の熱風”も、ルタンスが愛するモロッコからストーリーが始まる。「シェルギイ」とは、サハラ砂漠からモロッコの南端に向かって吹きつける、大陸性の乾いた熱風のこと。荒々しいアトラス山脈の東側から運ばれてくるのは、摂氏45 度を超える熱風だ。執拗に吹きつける強烈な突風に切り裂かれた低木や茂み、そして果実は、身を絞って樹液と樹脂と果汁をまき散らすという。そんな「シェルギィ」は、「破壊の後にかぐわしい、琥珀を思わせる甘い香りを作る天然の錬金術師」だとルタンスは語る。夜の静寂の中に漂い続けるその香りは、砂漠の記憶そのもの。スパイシーで焼け付くような干草の香りをベースに、イモーテルやアンバーを重ね、生命力みなぎる官能的な芳香が、付ける人を温かく包む。

“色の魔術師”と称されるルタンス

 セルジュ・ルタンス(Serge Lutens)は、フレグランス、メイクアップ、ヘア、映像、写真とさまざまな業界でマルチに活躍するクリエイター。その唯一無二の才能から、たびたび“色の魔術師”や“フランスの知性・哲人”と称されてきた。これまで仏「ヴォーグ(VOGUE)」のクリエイションのほか、「ディオール(DIOR)」や資生堂のメイクアップやビジュアルを手掛け、さらに映像作品は数々の国際映画祭でたたえられるなど、芸術界での活躍は多岐にわたる。そんな彼の名を冠したブランド「セルジュ・ルタンス」のフレグランスやメイクアップは、ルタンス独自の美的感覚の結晶そのものだ。

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