ロングブーツが本格的にヒットしています。ようやく街歩きが楽しめるようになり、海外のストリートスナップでは、ファッショニスタやセレブがいち早く新コーディネートを披露。復活がめざましいミニ丈ボトムスにロングブーツを合わせて、ロングコートを重ねる“長短レイヤード”は、素足の見え具合をうまくコントロールできるスタイリングです。ほかにも、ミニ丈との組み合わせや、スリットからさりげなくのぞかせるテクニック、ブーツインの3タイプに新たなスタイリングが登場。着こなしバリエーションが増え、冬のおしゃれの選択肢が広がりそうです。
Z世代から圧倒的支持 “ミニ×ロングブーツ”
久々に復活したミニ丈のボトムスとロングブーツの組み合わせは、“短×長”のリズミカルなコンビネーション。ただ、ミニ丈はガーリー感が出やすいので、大人がまとう際には“ひと工夫”加えたくなります。賢いアレンジの一例は、ジャケットオンです。
1枚目の写真は、勢いづいている90年代ムードを思わせる、ダブルブレストのジャケットをワンピースのように着こなしています。あえて前を開けて、マニッシュなジャケットをラフなムードでオン。ミニ丈のボトムスはジャケットでほとんど隠し、黒ストッキング×黒ブーツでクールにキメています。黒のタートルネックで上半身を引き締めたのも正解です。
2000年頃に流行したファッションをリバイバルした“Y2K(Year 2000)ファッション”がZ世代を中心にブームを呼んでいます。ショート丈のトップスでのチラ腹見せや、ミニ丈のボトムス、ローライズ、ケミカル系カラーなどが特徴で、ロングブーツとも好相性です。
2枚目の写真は、“Y2Kファッション”のお手本的なスタイリング。クロップド丈のトップスとミニスカートで、若々しくキュートに仕上げました。足元にロングブーツを迎えて、レッグラインを伸びやかに演出。ミニ丈のボトムスの場合、脚の露出が目立ちますが、ロングブーツでカバーすれば、セクシーさをセーブできるのも人気の理由です。
スリットからブーツをチラ見せ ほんのりセクシーが今季流
Y2Kの流れで、深めのスリットが盛り上がっています。隙間からロングブーツをのぞかせる小技は、スリットを生かした着こなしとして効果的です。
今季は、長袖のニットトップスにキャミソールドレスを重ねた、新タイプのレイヤードルックが浮上。フリルがトリミングされ、甘い雰囲気が漂いますが、膝上まで入った深いスリットがほのかな色気を漂わせています。そのスリットからロングブーツと素肌をダブルでのぞかせて、ヘルシーさとタフさを印象づけました。
さらに、タイツとブーツが一体化したようなデザインのロングブーツもお目見え。スリットからのぞくシャープなレッグラインが印象的です。
2枚目の写真は、ワンピースの中央に入ったスリットから、ストレッチの効いた「MARINE SERRE(マリーン セル)」のブーツをのぞかせています。アイコニックな“三日月”モチーフのロゴで埋め尽くされたブーツが躍動感を与えます。さらに、トップスには別のロゴを合わせた、計算ずくのコーディネート。オーバーサイズのアウターがボリュームを強調することで、ブーツのスリムさが際立ち、めりはりも文句なしです。
“ブーツイン”でクールな足元に 凜々しいタフレディーを演出
パンツとの組み合わせでは、裾をブーツに収める“ブーツイン”も選択肢に加えたいところ。足首をひときわスレンダーに見せられるので、着ぶくれが気になる冬にこそ使いこなしたいアレンジです。
1枚目は、ミリタリー風のパンツの裾を、膝まで届くロングブーツにイン。パンツの表情と相まって、いっそうクールでタフなイメージが強まりました。ジャケットも肩が張り出した、ハードなシルエットをチョイス。ブーツとシンクロさせて、マニッシュなムードを濃くしています。
ロングブーツのインパクトを生かして、装いのムードチェンジャーに起用するのも試したいスタイリングです。きちんと感のあるパンツスーツの裾をブーツインすれば、印象が様変わりします。
2枚目の写真は、細かいチェック柄のシックなパンツスーツを着用していますが、パンツの裾をロングブーツにインして、膝から下は凜々しい印象に。このように、お仕事仕様のパンツスーツも、ロングブーツにインすることでムードが一新。着回しのレパートリーがぐっと広がります。
ロングブーツを生かした着こなしは、コーディネート次第で見た目の印象も変わり、バリエーションは豊富にあります。ミニ丈のボトムスやスリット服、マニッシュなパンツなどのコンビネーションに生かせば、ブーツ一つで多彩なアレンジが楽しめそう。この冬は、ロングブーツを使ってスタイリングの幅を広げてみましょう!