アリババグループは11月1〜11日、今年で13回目となる天猫ダブルイレブン・ショッピングフェスティバル(以下、「天猫ダブルイレブン」)を開催し、流通総額(GMV)は5403億元(約9兆6173億円)を達成した。過去最大となる29万ブランドが参加し、そのうち65%を中小企業や工業地帯にある製品メーカー、新ブランドが占めた。また商品を購入した消費者の45%以上が1990年以降および 2000年以降生まれで、後者の割合は25%増えた。
中国国外から2万9000 以上のブランドが参加し、越境EC「天猫国際(Tモール・グローバル)」で130 万以上の新商品を発売。さらに1600以上のブランドがTモールにおける新規会員獲得キャンペーンに参加し、9700 万人以上の新規会員獲得につながったという。
日本ブランドにおいては、「シセイドウ(SHISEIDO)」や「クレ・ド・ポー ボーテ(CLE DE PEAU BEAUTE)」「シュウ ウエムラ(SHU UEMURA)」などの売り上げが11月1日の第1弾販売の開始から半日間で、昨年開催の「天猫ダブルイレブン」の20日間の記録を上回った。また「天猫国際」が運営する海外直送サービス「Tモール海外フルフィルメント」の日本の倉庫で9月に備蓄された商品数は、前年同期比で10倍以上増加。一方アリババ傘下の物流プラットフォーム「菜鳥(ツァイニャオ)」が展開する中国保税倉庫の日本ブランド全体の在庫数も、9〜10月は前年同期比で286%増加した。
また今年は2000以上のマーチャント(出店者)が環境に配慮したエコ商品を展示するTモール内の特設売り場「グリーン会場」に参加し、約50万点のエコ商品を提供した。加えて同グループはフェスティバル開催に先駆け全システムおよびオペレーションをパブリッククラウドに完全に移行。eコマースビジネスを支える河北省張北県にあるアリババクラウドのデータセンターでは、再生可能エネルギーの利用により、2万6000トン以上の二酸化炭素排出を削減した。楊光アリババグループ バイス・プレジデントは「今年はダイナミックな中国の消費経済を反映して、安定した質の高い成長を実現した。また、プラットフォームとしての力を社会的責任を果たすために活用した。今年のフェスティバルは、持続可能な未来の構築に向けた当社の取り組みの一環として、意義深い節目となった」とコメント。