ファッション

YKKのファスナー事業が急回復 赤字から一転、営業利益は226億円に 21年4〜9月期

 ファスナー大手YKKの業績が急回復している。11日に発表した2021年4〜9月決算のファスニング事業は、売上高が前年同期比52.6%増の1690億円、営業利益は226億円(前年同期は20億円の赤字)となり、コロナ禍で苦しんだ前期から一転、急回復している。東アジアや南アジアを筆頭にジーンズやジャケット向けのファスナー販売が伸びており、収益はコロナ前の19年4〜9月(売上高1598億円、営業利益221億円)とほぼ同水準になっている。

 20年4月以降から底を打っていたものの、秋冬物向けなどで年間の中で売り上げのボリュームが多い今年4〜6月に急回復、スポーツやカジュアル、ラグジュアリーなど全般的に伸びて、同期間の売上高は同78.5%増の894億円、営業利益は120億円(前年同期は14億円の赤字)となった。同社の経理担当者によると「一部の拠点では操業制限も行っているものの、欧米を中心にワクチンの普及が進み、米国では景気刺激策で個人消費拡大が追い風になっている」という。

 ファスニング部門の見通しは公表していないものの、サッシなどのAP事業を含む全社の見通しは、期初から上方修正を行い、売上高が7700億円(期初見通しは7000億円)、営業利益が540億円(同322億円)、経常利益570億円(同332億円)、純利益400億円(同203億円)と大きく上乗せする。世界的なコンテナ不足によるサプライチェーンの混乱や中国の電力不足などの懸念点があるものの、下期も回復が続く見通し。見通し通りだと、過去最高だった19年3月期(売上高7657億円、営業利益617億円、経常利益644億円、純利益458億円)をも上回ることになる。

関連タグの最新記事

ファッションの最新記事

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

リーダーたちに聞く「最強のファッション ✕ DX」

「WWDJAPAN」11月18日号の特集は、毎年恒例の「DX特集」です。今回はDXの先進企業&キーパーソンたちに「リテール」「サプライチェーン」「AI」そして「中国」の4つのテーマで迫ります。「シーイン」「TEMU」などメガ越境EC企業の台頭する一方、1992年には世界一だった日本企業の競争力は直近では38位にまで後退。その理由は生産性の低さです。DXは多くの日本企業の経営者にとって待ったなしの課…

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

@icloud.com/@me.com/@mac.com 以外のアドレスでご登録ください。 ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。 This site is protected by reCAPTCHA and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.

メルマガ会員の登録が完了しました。