ロクシタン(L'OCCITANE)はブラジルのボディーケアメーカー、ソル デ ジャネイロ(SOL DE JANEIRO)の株式83%を取得する。今回の取引により、ソル デ ジャネイロの企業価値評価は4億5000万ドル(約508億円)となった。残りの株式はソル デ ジャネイロ創業者兼最高経営責任者(CEO)のヒーラ・ヤン(Heela Yang)が所有し、彼女は現職を続ける。
ソル デ ジャネイロは同名のボディーケアブランドを手掛け、“ブラジリアン バムバム クリーム(通称お尻クリーム)”が世界的なベストセラーだ。同ボディークリームはブラジルを代表する植物のガラナをはじめ、アサイーやココナツオイルなどブラジルの植物のパワーを込めた処方を採用している。ピスタチオと塩キャラメルをイメージした甘い香りも人気の要因の一つだ。近年はヘアやフレグランスミストも発売し、特に香り系のアイテムが好調だ。
ブランドは6年前にヤンCEOがブラジルを訪れた際、現地の女性のスキンケア・ボディーケアにヒントを得てスタートした。「悩みや気になるところを改善しつつも、自分自身が生まれ持つ美しさを強調するポジティブなビューティをうたっている」と話すヤンCEOは、ブラジル人女性の美に対するポジティブなマインドにインスパイアされたという。
2020年の売り上げは前年比53.8%増の6000万ドル(約67億円)を記録。ロクシタン傘下となる今後は、同社のディストリビューションチャネルを通じてさらなる成長を目指すほか、サステナビリティや製品開発の面でもロクシタンのノウハウを生かす狙いだ。