ビューティ

エステサロンや“ビキニマスク”にも処方 初心者にやさしい「CBD」入門

 少しずつ市民権を得てきた印象のある、CBD(カンナビジオール)。私自身も、CBDオイルやクリーム、ロールオンにもお世話になっている。実際にどのようなアイテムが人気で、どのような製品が新しく登場しているのか。CBDの最前線をリサーチした。

口コミではどのように伝わっている?

 アットコスメでの「CBD」というワードの出現率は2021年7月から9月まで、平均と比べて増加傾向にある。母数となるサンプル数はいまだ少ないものの、出現数が約9.7倍に伸長した月もあるという。「話題のCBDを使用してみたかったという生活者が多いようで、新型コロナウイルスによって閉塞感が続く日々の中で、生活に楽しみを与えてくれるエンターテインメント的要素を求める心理が強いのでは?」と、西原羽衣子アットコスメリサーチプランナー。

 一方で、CBDというワードが含まれる口コミの多くが、ある製品に集中しているという。「CBDが出現する口コミのほとんどがステラシードの『エイトザタラソユー(8 THE THALASSO U)』“CBD&リフレッシング クレンズ 美容液シャンプー”(詰め替え400mL、税込1265円/475mL、税込1650円)と“CBD&バランシング ダメージリペア 美容液ヘアトリートメント”(詰め替え400mL、税込1265円/475mL、税込1650円)という状況なので、出現率の増加=CBD自体への関心とは断言できない。アットコスメでは、CBD配合のヘアケア商品が支持されたことから、まずは肌への塗布面積の狭いカテゴリーから徐々に浸透していくのではないか」と分析する。

 さらに、「『CBDが気になっていたので購入した』『最近よく見るCBDという成分が入っているから購入した』という声が多い。具体的な効果や機能、特徴の記載はあまり見られず『CBDだから』を選択理由にしていることが多く、トレンドに敏感な層が話題性を作り上げている過程であると考える。まだ出現は少ないものの、『リフレッシュされたと感じる』『リラックス効果を求めて』といった口コミも見られる。ここは、CBDに期待される効果感になると思われる」とコメント。

エステサロンではCBDクリーム&フェイシャルマスクの施術も

 外苑前のエステサロン「エントランス」は、12月29日までCBDブランド「ヘルシー トウキョウ(HEALTHYTOKYO)」とのコラボレーションを実施する。施術前には、グミまたはゆず味のCBDオイルテイスティングを提供する。通常のフェイシャルクレンジングやヘッドマッサージに加えて、“CBD ゆずハンドクリーム”(30g、税込3500円)を使った指先から肩周りまでのロングマッサージ、“CBDフェイシャルマスク”(5枚入り、税込5940円)を用いた施術をスタートする。価格は税込1万8700円で、「エントランス」会員は月額にプラス税込5500円となる。

 大杉槙「エントランス」ブランドマネージャーは「月に1度のフェイシャルエステとしてだけではなく、施術を受ける際に『休息』を取るという価値にもフォーカスしてほしい。店内のポップアップストアではオイルやクリームなどの販売も行っている。自分を休める習慣の一つとしてCBDを提案したい」と話す。

日本初CBDを配合したデリケートゾーン用ビキニマスク

 年齢と共に失われていくと言われている、膣を含むデリケートゾーンのうるおい。肌と同じようにビキニエリアの保湿にフォーカスしたのがデリケートゾーン専用のビキニマスク「ヘンポ(HEMPEAU)」“ビキニマスク”(1枚、税込1210円)だ。ビキニマスクにはCBDをはじめ、アロエベラエキスなど7種の植物エキス、ダスマスクバラ培養エキス、乳酸菌などを整肌成分として処方した。デリケートゾーンで気になりやすい、赤み、黒ずみ、乾燥や炎症などにアプローチする。

 細野エリコ代表は「CBDは抗炎症、抗酸化などが期待できる成分として知られている。週に1度のデイリーケアや、ブラジリアンワックスやレーザー脱毛をした後のアフターケアとして取り入れてほしい」と話す。処方したCBDにもこだわりがあり、「オレゴンのヴィア ウェル社から仕入れている。CBD原料専用に栽培されている産業ヘンプから抽出された原料だ。また輸入までに3回、国内で1回の成分検査をクリアしている。陶酔作用のあるTHC(テトラヒドロカンナビノール)は一切含まれていない。高校時代をオレゴン州で過ごした経験から、オレゴン州に縁のあるCBDを配合したかった」と語る。フェイシャルマスクと同じ感覚で、デリケートゾーンを保湿ケアする発想も新しい。

無味無臭のMCTオイルがベース。個包装で酸化しにくい

 医療機器製造販売などを手掛けるピアは、CBDブランド「リフレクティ(REFLECTY)」を展開する。メインアイテムは、MCTオイルベースにCBDオイルを配合した“CBD 3%OIL”(15包入り、税込4980円/30包入り、税込9980円)。1包あたり30mgのCBDが含まれている。一般的に、MCTオイルは、脳や身体の良質なエネルギー源「ケトン体」の生成を促進すると言われている。またMCTオイルは消化吸収が早く、エネルギーになりやすい特徴を持つ。また、フレーバー添加などの味付けは行わず、無味無臭のMCTオイルをベースにすることで、CBD独特の香りを感じにくく、そのまま飲んでもドリンクや食事にかけることもできる。個包装になっているため酸化せず、フレッシュな状態で摂ることができるのも嬉しい。1%と濃度も抑えたトライアルサイズ“REFLECTY CBD 1%OIL”(5包入り、税込999円)も用意し、気軽に試しやすい。

関連タグの最新記事

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

リーダーたちに聞く「最強のファッション ✕ DX」

「WWDJAPAN」11月18日号の特集は、毎年恒例の「DX特集」です。今回はDXの先進企業&キーパーソンたちに「リテール」「サプライチェーン」「AI」そして「中国」の4つのテーマで迫ります。「シーイン」「TEMU」などメガ越境EC企業の台頭する一方、1992年には世界一だった日本企業の競争力は直近では38位にまで後退。その理由は生産性の低さです。DXは多くの日本企業の経営者にとって待ったなしの課…

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

@icloud.com/@me.com/@mac.com 以外のアドレスでご登録ください。 ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。 This site is protected by reCAPTCHA and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.

メルマガ会員の登録が完了しました。