英国発のバッグブランド「アニヤ・ハインドマーチ(ANYA HINDMARCH)」は12月9日、重金属のクロムを使わずになめしたレザーを使い、生分解性にフォーカスしたというバッグのコレクション、“リターン トゥー ネイチャー(RETURN TO NATURE)”を日本で発売する。モデルで環境アクティビストでもあるアリゾナ・ミューズ(Arizona Muse)の活動に着想を得ており、売り上げの一部はミューズが運営する循環型農業普及のための団体、DIRTに寄付する。
レザーのなめしには「生分解を妨げるといわれる」クロムが一般的に使われてきたが、植物由来のタンニンなどでなめす手法がこの10年ほどで徐々に広まってきている。“リターン トゥー ネイチャー”では、そうしたなめし手法を取り入れたトレーサビリティーの確保されたレザーを使用。コーティング剤として、ポリウレタンなどの代わりにカイコの体内にあるという「液状絹」を用い、アジャスターなどの副資材も排した。これにより、「28日間でバッグの64%が生分解される」という。
コレクションはトートバッグ(16万8300円=税込)、クロスボディーバッグ(11万円)、バケットバッグ(大15万8400円、小12万7600円)、木の葉をかたどったチャーム2種(各2万9700円)があり、それぞれナチュラルなブラウンとチョコレートブラウンの2色展開。イニシャルなどによるパーソナライズも可能だ。
「アニヤ・ハインドマーチ」は、“I’m not a plastic bag”というメッセージを配したキャンバス製トートバッグを2007年に発売し、プラスチック製レジ袋の使用にアクションしてきた経緯がある。“リターン トゥー ネイチャー”は、日本では公式ECと、9〜11日に東京・渋谷のトランクホテルで開催するポップアップストアで販売する。