ロレアル(L'OREAL)は米ロサンゼルス発のナチュラル系スキンケアブランド「ユース トゥ ザ ピープル(YOUTH TO THE PEOPLE)」を買収する。取引額は非公表。スーパーフードやコールドプレスした原料、自然由来成分を配合したスキンケアブランドで、若年層に人気だ。なお、同ブランドは今後ロレアルのリュクス事業本部の傘下になる。
「ユース トゥ ザ ピープル」は2015年に従兄弟のグレッグ・ゴンザレス(Greg Gonzalez)とジョー・クロイエス(Joe Cloyes)が祖母のスキンケアブランドにインスパイアされて立ち上げた。現在アメリカ、カナダ、オーストラリア、ヨーロッパでビジネスを展開し、今年の売り上げは5000万ドル(約56億円)を超えるとされる。人気製品は、ケールと緑茶、ほうれん草などを用いたクレンザーやクリーム、マキベリーなどのベリーを配合したマスクなどだ。
シリル・シャピュイ(Cyril Chapuy)=ロレアル リュクス事業本部プレジデントは「『ユース トゥ ザ ピープル』は素晴らしい品質と高い評判でジェンダーに関係なく人気だ。ヘルシーでビーガンでありながら効果効能に優れた製品を持つ同ブランドは、本事業部のポートフォリオに良い相乗効果を与える。公平な世界とコンシャスなビューティをうたうブランド理念は、ロレアルとマッチする」と評価する。
近年大手企業によるナチュラル系のスキンケア・ボディーケアブランドの買収が相次いでおり、プロクター・アンド・ギャンブル(PROCTER & GAMBLE)は米スキンケアブランド「ファーマシー(FARMACY)」を、ロクシタン(L'OCCITANE)はブラジルの美容習慣から着想したボディーケアブランド「ソル デ ジャネイロ(SOL DE JANEIRO)」を、LVMHモエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON)はパリ発「オフィシーヌ・ユニヴェルセル・ビュリー(OFFICINE UNIVERSELLE BULY)」を傘下に収めた。