毎週発行している「WWDJAPAN」は、ファッション&ビューティの潮流やムーブメントの分析、ニュースの深堀りなどを通じて、業界の面白さ・奥深さを提供しています。巻頭特集では特に注目のキーワードやカテゴリー、市場をテーマに、業界活性化を図るべく熱いメッセージを発信。ここでは、そんな特集を担当記者がざっくばらんに振り返ります。(この記事は「WWDJAPAN」2021年12月13日号からの抜粋です)
廣田:11月24日のサステナビリティサミットは、レアな組み合わせが実現して意義のあるセッションになり、紙面にしても読み応えがあるね。それにしても当日は、LAのドレスX(DRESS X)の2人がリハーサルに現れなくて、本当にハラハラしたよね。
木村:時差もありますし、プライベートの連絡先なども聞いていたにもかかわらず、どうにもつながらなくて。本当に焦りましたが、無事本番に登場してくれてよかったです。サステナビリティから始まった取り組みでしたが、デジタルファッションがサイズや年齢を超越して楽しめるというのは、いろんな人が共感できるフレーズでしたね。
廣田:「メタバースとユニバースは共存できる」とか、名言が多かったよね。私は美術館にあるアーカイブもデジタル化しているというのを聞いて、時代も超越していくんだろうなと考えたよ。博物館に展示されているような「うわー!」と感動した服を着られる日が来るかもしれない。夢が広がるよね。
木村:本当ですね。教育の側面からもすごく可能性がありそうです。私は「Z世代の奇譚のない意見を大人にブツけたい」というところから、佐座(槙苗)さんと資生堂の大山(志保里)さん、H&Mジャパンの山浦(誉史)さんのセッションを企画したのですが、佐座さんが台本から外れて、思いのタケを語り始めて。ここでもハラハラしましたが、結果的に「一番やりたかったことはこういうことだった」というものになりました。まだサステナビリティについて半信半疑な人たちに、何か化学反応が起こるといいなと思いました。
廣田:佐座さんは熱量がとても高くて、自分の役割が分かっているよね。私はマッシュルームレザーについてのセッションで「ダブレット(DOUBLET)」の井野(将之)さんの、今まで使ったことのない素材に果敢に攻めていく感じが素敵だなと思った。「使いやすい、使いにくいじゃなくて、使い慣れていないだけ」という言葉にも納得したな。サステナブルでありつつ、ファッションがより楽しめる感じはとてもいいよね。
木村:そうですね。特にデジタルファッションについては、もっと掘り下げたら面白そうです。今度特集してみたいです!