ファッション
連載 齊藤孝浩の業界のミカタ

出荷単価低下も収益性改善中、ZOZOの商品取扱高以外の収入に注目 【齊藤孝浩のファッション業界のミカタ】

有料会員限定記事

 企業が期ごとに発表する決算書には、その企業を知る上で重要な数字やメッセージが記されている。企業分析を続けるプロは、どこに目を付け、そこから何を読み取るのか。この連載では「ユニクロ対ZARA」「アパレル・サバイバル」(共に日本経済新聞出版社)の著者でもある齊藤孝浩ディマンドワークス代表が、企業の決算書やリポートなどを読む際にどこに注目し、どう解釈するかを明かしていく。今回は話題が多いZOZOの上半期決算から注目ポイントを解説します。(この記事は「WWDJAPAN」2021年12月13日号からの抜粋です)

 今回はZOZOの上半期(4〜9月)決算を見てみます。商品取扱高(GMV)が前期比23.6%増で、売上高も同14.6%増、営業利益も19.5%増と、業績としてはまずまずではないかと思います。

 目立つのは、PayPayモールでの売り上げと、「その他商品取扱高(=その他)」という、ZOZOTOWNには出店していないけれど、PayPayモールで販売支援しているブランドの売り上げの伸びですね。

 これまで僕は「出荷単価が下がると、出荷1件当たりの利益が下がり採算性が落ちる」と、お伝えしてきましたが、今回、一品単価が下がり、出荷単価も低いにもかかわらず、採算が良くなっているんです。

この続きを読むには…
残り2403⽂字, 画像4枚
この記事は、有料会員限定記事です。
紙版を定期購読中の方も閲覧することができます。
定期購読についてはこちらからご確認ください。

関連タグの最新記事

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

疾走するアシックス 5年間で売上高1.8倍の理由

「WWDJAPAN」11月4日号は、アシックスを特集します。2024年度の売上高はコロナ前の19年度と比べて約1.8倍の見通し。時価総額も2兆円を突破して、まさに疾走という言葉がぴったりの好業績です。売上高の8割以上を海外で稼ぐグローバル企業の同社は、主力であるランニングシューズに加えて、近年はファッションスニーカーの「オニツカタイガー」、“ゲルカヤノ14”が爆発的ヒットを記録したスポーツスタイル…

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

@icloud.com/@me.com/@mac.com 以外のアドレスでご登録ください。 ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。 This site is protected by reCAPTCHA and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.

メルマガ会員の登録が完了しました。