ファッション

きゃりー、武智志穂、田中里奈ら、ガールズインフルエンサーを生み出す“アソビシステム”って!?

 ガールズファッションを構成する一大ジャンル「青文字系」という言葉を生み出すなど、アソビシステムは原宿を中心としたファッションシーンの中心的な存在だ。所属するアーティストやモデルも十人十色といった具合に個性的で、そこはまさにガールズインフルエンサーの製造工場だ。

 青文字系ファッション雑誌のモデルを経て、今や日本のガールズカルチャーのアイコンとして、世界中にファンを持つ、きゃりーぱみゅぱみゅ。昨今、アソビシステムは彼女が所属するモデル兼タレント事務所として認識されることが多い。ほかにも、人気アーティスト「パフューム(Perfume)」の楽曲を手掛ける「カプセル(CAPSULE)」の中田ヤスタカや、武智志穂、田中里奈、青柳文子、三戸なつめ、といった人気青文字系モデルが多数所属。国内のファッションシーン、カルチャーシーンにおいて影響力のある錚々たるクリエイターやモデルが集まる企業だ。

 一方、前述のアーティストたちが国内外で活躍することで、アソビシステムという企業体の全貌が霞んでしまっていることも多い。同社の企業理念には「ブームを作るより、カルチャーを創る」という言葉が掲げられているが、要約すると原宿という場所を起点として、カルチャーを創る前段となるブームの芽を、ファッション・音楽・ライフスタイルにおいて次々と生み出していく創造企業といえる。事実、原宿カルチャーの祭典「ハラジュク カワイイ!! ウィーク2014」(5月3~5日開催)や、「カワイイ!! ニッポンエキスポ 2014」(5月10日開催)など、同社が培ってきたカルチャーやコンテンツを集大成した大規模イベントを開催。武智志穂による新ブランド「スプリーカラー(THPRY+COLOR)」や、瀬戸あゆみがスタートした「エイミー イン ザ バッティー ガール(AYMMY IN THE BATTY GIRLS)」に代表されるファッションブランドの構築に、ミュージカルや展覧会などの美術監督として活躍する増田セバスチャンの存在など多種多様なジャンルで文化の根を広げている。

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 そして所属するアーティストたちも、同社と同じくブームの芽を生み出すという精神構造が備わる。所属アーティストやモデルはアソビシステムという母体に頼りきるのではなく、それぞれが自身の嗜好と目指す方向性を考え、ツイッターやインスタグラムといったSNS、もしくはブログメディアなどを積極的に利用する。ファン(=カスタマー)と情報交流することで、立ち位置を確認しセルフプロデュース力を磨いていく。そして同社のスタッフはその方向性に合わせたサポートをすることで、一見すると同等なイメージでも、独自性を持って成長し、果てはより影響力を保持したインフルエンサーとして確立していく。ブームの芽を育てるDNAが企業にも人にも宿るアソビシステムは、原宿を基盤とするネオ・カルチャーを創る存在として今後も注目したい。

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