繊維商社のヤギは、フェムテック商材に特化した新規プロジェクト「レイ(RE:I)」を立ち上げた。12月16〜17日にフェムテック商材を集めた展示会を業界関係者向けに開催し、オリジナルで開発した吸水ショーツや吸水ブラなどのインナー類のほか、ストレスの緩和や不安の軽減に有効と言われるCBD(カンナビジオール)成分を配合したバスソルトやデリケートゾーンのケア商品約20型を披露した。今後卸販売のほか、ODM型で提案し、顧客のオリジナル商品のデザイン・設計・生産も請け負う。なお、CBD関連商材は子会社で展開する。オリジナル商品に加えて、フェムテック商品の輸入代理店のフェルマータ(fermata)の商品も仕入れる。
同社がフェムテック市場に参入したのは2021年7月。自社のライフスタイルブランド「エイトワール(EITORE)」でオリジナルの吸水ショーツ(税込4290円)を公式ECサイトなどで販売した。フェムテック関連部門の責任者の栗林孝典課長は「顧客であるアパレル企業に、吸水ショーツだけを点で取り扱ってもらうのは難しいと気付いた。今後は(商材のバリエーションを持たせ)面で提案していく。フェルマータと協力して、販売スタッフを対象にフェムテック商材ならではの売り方・接客の仕方をレクチャーする機会などを設ける予定だ」と話す。
「レイ」で開発した吸水ショーツは、クロッチ部分の保水シートを土手型に重ねた構造が特徴で、フィット感があり、伝え漏れを防ぐ作りになっている。表地は「エイトワール」の吸水ショーツでも使用している滑らかなタッチで伸縮性のあるナイロンを採用した。そのほか、日常的に使用できる蓄熱素材入りの温活ショーツやキャミソール、CBDオイルを特殊加工で練り込んだルームウエアなども開発した。プロジェクト名には、「女性の身体的・心理的ストレスをゼロにしたい」という思いを込めた。