狂ったように猫を溺愛する美容ライターが、猫と美容を強引に結びつける力技ビューティコラムVol.15。猫にちなんで、毎月2(ニャー)日と22(ニャーニャー)日の2(ニャー)回更新しています。今回のテーマは「茶トラの魔性」。オレンジ色の縞模様とピンクの唇、甘えん坊で天真爛漫で天然ちゃん。そんなギャップ萌えで人間たちを骨抜きにする茶トラの魔性を考察しながら、図々しくもその美にあやかれるコスメをご紹介します。
なぜ干支に猫がいない?
2022年が幕開け。今年は寅年だ。トラは大きい猫だと思っているので、大きな頭をワシワシなでたり、モフモフのおなかを枕にして一緒にお昼寝してみたいと常々思っている。
でもなぜ、十二支に猫がいないのか。毎年新年になると話題になるが、やはり釈然としない。だって、爬虫類(巳)やライバル(?)の犬、そしてUMA(辰)まで選出されているのに、動物界で最もかわいい猫がいないのはおかしいではないか。
「ネズミにだまされたから」という説が有名だが、「十二支の起源である中国の殷時代に猫がいなかったから」という説が本当のところなのだろう。でもそうだとしても、今の今まで一度もメンバーチェンジが検討されなかった理由はなんなのか。江戸時代の第1次猫ブームの時などいくらでもチャンスはあっただろうに。考えれば考えるほどモヤモヤするが、ああだこうだ言っても干支が変わることはないので、寅を猫とみなして推すことにする。今年1年は猫年だ!
茶トラはギャップ萌えと天性の人たらし力をもつ魔性猫!
トラに一番近い猫といえば茶トラ猫。全身に濃いオレンジと薄いオレンジの縞模様が並ぶ、「ホワッツマイケル」のあの柄だ(年がバレる)。この明るいオレンジは野生の猫にはもともとなかった毛色で、トルコ付近で突然変異によって生まれたという説がある。日本に入ってきたのは江戸時代以降なので、比較的新しい模様の猫と考えられているのだそうだ。
Vol.13でも取り上げたとおり、眉間にはトラ猫の紋章「M」の字がキラリ。そして、瞳はゴールドや淡いイエロー系で、キリッとしたアイラインと、オレンジ色のクレオパトララインが、魅惑のキャットアイを神々しく際立たせている。そんなりりしい目元をしていながら、肉球や鼻、唇は桜のようにピュアなピンク色。ずるい。
そんなぬいぐるみのような愛くるしいルックスでありながら、性格は我が強く貪欲。元来の人懐こい性格を生かし、かわいい顔や仕草で人間をメロメロにさせ思考を停止させてから、すかさず「オヤツくれ」「遊べ」と欲望をストレートにぶつけ意のままに操る……という賢さをもつ。その一方でツメの甘いところも多々あり、突然おっちょこちょいな行動を取ることも。
こうしたギャップ萌えの才能と天性の人たらし力こそが茶トラの魅力。この魔性をヒントに美を磨けば、仕事もプライベートもきっと順風満帆。ハッピーを引き寄せることができそうだ。
オレンジの神々しいキャットアイと桜ピンクの唇で茶トラの魔性をGET
とはいえ、茶トラの人たらしテクニックはなかなか高度だし、不発に終わったときいろいろと失うものが大きいような気がするので、まずはかわいいルックスだけ取り入れてみよう。オレンジの毛並みとクレオパトラライン、桜色の血色感をかなえるカラーアイテムをピックアップ。
オレンジ色のフサフサの毛並みは、髪ではなく眉でさりげなく取り入れよう。「アンドビー(&BE)」の“アイブロウマスカラ”は、眉1本1本に密着し瞬時にカラーチェンジする高発色のアイブロウマスカラ。オレンジニュアンスの明るいブラウンを選べば、ひと塗りで茶トラっぽい毛並みのフサ眉に。華やかで抜け感のあるムードをかなえてくれるから、マスク顔がグッとこなれるのもポイント!
目尻から頬にかけて伸びるエキゾチックなクレオパトララインも、茶トラのかわいさの重要な鍵に。ビタースイートな艶めきオレンジが見たままに色づく「オペラ(OPERA)」の“アイカラーペンシル”で茶トラなキャットアイを楽しもう。色とりどりの繊細なカラーパールが奥行きのあるキレイ色を美しく発色させ、肌に溶け込むような自然な光沢をプラス。大人の肌にもすんなりなじみ、旬な印象をかなえてくれる。
桜の花びらのようなピュアな血色感はティントリップで。こちらは、唇の水分量に合わせて発色が変化する「スリー(THREE)」のスプリングコレクションの注目アイテム“ルヴァントリップケアティント”。血色感だけでなく、ぷるっとみずみずしい潤いと甘くセンシュアルな印象も残せるから、茶トラの魔性ムードも一緒にまとえそう。潤いをキープして荒れを防いでくれるのもうれしい。
アイシャドウもブラウンやオレンジ系でまとめるのはアリだが、カラコンで目の色までまねするのはさすがにイタいのでやめておこう。どこかにワンポイント茶トラ感をのっけるぐらいでOKだ。こんな感じで猫狂いなビューティコラムを発信していきますので、2022年(ニャーニャー年)もどうぞよろしくお願いいたします!
参考
「猫の毛色&模様 まるわかり100!」(学研パブリッシング刊)