しまむらの2021年3〜11月期連結業績は、売上高が前年同期比8.0%増の4368億円、営業利益が同24.5%増の387億円、純利益が同24.9%増の269億円だった。売上高、純利益は、3〜11月の累計として過去最高となった。
売り上げの75%超を占める「ファッションセンターしまむら」で、引き続き自社開発ブランド(PB)、サプライヤーとの共同開発ブランド(JB)、インフルエンサーとの共同企画商品が好調。ヤングファッションの「アベイル」、ベビー・トドラーの「バースデイ」でもJBが好調だった。売り場のレイアウト変更やタブレット端末の導入による人件費の削減、マス広告からデジタル広告への切り替えなども利益に貢献した。
「ファッションセンターしまむら」国内の9〜11月の既存店売上高は、前年同期比0.2%増。前年は緊急事態宣言明けの反動消費で一昨年同期比14.5%増と大きく伸ばしていたが、それを上回ったことに手応えを得ている。3〜11月の累計の既存店売上高は前年同期比7.5%増となった。
中国の電力不足を受けて、9〜11月は部門によっては1割程度の商品に1週間前後の納期遅れが発生したという。今後は、同一商品の生産地分散によるリスク回避や、テスト運用中の生地契約や縫製ライン契約の拡大で納期の安定を目指す。また、世界的な原材料高騰を背景に、定番商品は早期発注をロット拡大を進めると共に、寝具等は国内生産に切り替えて物流費を圧縮。ただし、「調達コスト上昇は避けられない」として、23年2月期に向けてサプライチェーンや価格帯の見直しを進める。