SDIはサステナビリティに配慮したテキスタイルブランド「クストディオ テリウス(CUSTODIO TELLUS )」を2022年3月から販売する。「大手企業がコストや様々な問題で着手できない現状を踏まえた」取り組みになるという。
同社は、伊藤忠商事の「レニュー(RENU)」、日本環境設計の「ブリング(BRING)」、三井物産アイ・ファッションの「ピュアスレッド(PUR THREAD)」、三山のポリ乳酸繊維PLAなどの開発についてのアドバイザーとして関わってきた。シキボウや豊島とも素材開発を取り組んでいる。「クストディオ テリウス」はそのネットワークを生かしたテキスタイルをアパレルメーカーに向けて販売する。たとえば生分解性やポリ乳酸(PLA)素材やリサイクル可能なポリエステル、オーガニックコットンを中心に混紡した高機能素材、後加工ではない抗菌、消臭、制菌素材などを採用する予定だ。
SDIは2009年からオーガニックコットンに特化したアパレル「ヴィリダリ デセルタ(VIRI-DARI DESERTA)」をスタートし、BtoCで販売している。渡邉俊介SDI社長の家業であるOEMメーカーのイングは布帛、カットソーの縫製工場でもあり、西川の寝具に加え、アウトドアアイテムなどを製造している。同社長は「ヴィリダリ デセルタ」を通じて環境問題に関心を深め「衣料や繊維ゴミといった環境問題に踏み込むうちに、化繊へのアプローチもできないか」と模索。2020年にゴルフラインをスタートし再生ポリエステルとオーガニックコットンの混紡糸を用いたポロシャツなどを発売した。元サッカー選手である渡辺社長は「ほかのスポーツをする多くの人が楽しむのがゴルフ。だからゴルフを選んだ。スポーツをする人にこそサステナビリティを意識してほしい」と言う。