J.フロント リテイリングは6日、人材サービスの事業子会社ディンプル(大阪市、木下充男社長)を売却すると発表した。2月28日付で保有株式のおよそ9割を総合人材派遣のワールドホールディングス(福岡、伊井田栄吉社長)に譲渡する。
ディンプルは旧大丸時代の1991年、同社の関連会社として創業。社内外に人材派遣事業を展開してきた。だがJ.フロントグループの定期賃貸借契約の拡大に伴う自前売り場の圧縮方針に加え、新型コロナ禍以降は売り場における人材ニーズが低下しており、事業再編を決めた。
J.フロントはディンプル社との資本関係解消後も、人材分野における取引を当面継続するとしている。ワールドHDは研究開発から製造、物流、販売まで、モノ作りに関わる人材を幅広く提供する総合派遣サービスを展開する。J.フロントは、ディンプル社がそのノウハウやネットワークを活用することで、「さらなる事業成長、経営基盤の強化が図られる」とみる。