ファッション

「サタデーズ NYC」がカフェ業態で出店拡大 目指すは“第2のスタバ”

 ジュンは、「サタデーズ ニューヨークシティ(SATURDAYS NYC)」事業を拡大させる。新たにゴルフラインを立ち上げるほか、物販と切り離したカフェ単独店を開発し、出店攻勢をかける。27年までにブランド直営店を30、カフェ単独店を10まで増やし、売上高を現在の10億円から75億円に伸ばす。佐々木進社長は、「10年近く手塩にかけて育てたブランド。プレミアム感とポピュラリティー(一般的な人気)を備えた独自のイメージを持ち、潜在需要は大きい。小売りだけでなく、複数のタッチポイントを作ってブランドを広める」と語る。

 「サタデーズ ニューヨークシティ」の既存5店舗は全てカフェ併設型で、ゆったりくつろげる空間と“アイスクリームサンド”など独自のメニューで女性を中心に支持を集めている。「ブランドイメージでいえば、“第二のスターバックス”になれる」と佐々木社長。出店先の候補として吉祥寺、代々木上原、二子玉川など「クリエイティブクラスのコミュニティがある場所」を想定するほか、企業の福利厚生としてオフィス内への出店も視野に入れる。既存店はイートイン需要が多いが、客単価は高くはない。新しいドリンクメニューやフードメニューを開発してイートインの客単価アップを図り、テイクアウトしやすい環境を整えて客数を増やす。

 アパレルでは、ゴルフラインを2022年春夏シーズンに立ち上げる。インラインのデザイン性を維持しつつ、吸水速乾性や動きやすさにこだわった機能ウエアをそろえる。見た目重視の初心者から本格派まで幅広く取り込む。昨年末に行った展示会では、「30~40代の高感度層にハマると好評で、クールなテイストを求める女性客からも手応えがあった」。ファーストシーズンは「サタデーズ ニューヨーク シティ」直営店のほか、アルペンのゴルフ専門店「ゴルフファイブ プレステージ」など、ブランドの世界観を表現できる販路に絞り、今後広げていく。

 「サタデーズ ニューヨーク シティ」は米ニューヨークで生まれたアパレルブランド・ショップ。ジュンは11年から同ブランドを買い付け、12年に代官山に店舗をオープンして国内での直営ビジネスをスタートした。現在、名古屋、大阪、神戸などの5店舗と、アウトレット1店舗を持つ。19年には本国に出資し、ビジネスパートナーとしての関係を深めてきた。

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