ファッションも常に注目の的の、イギリスのケンブリッジ公爵夫人キャサリン妃とミシェル・オバマ米大統領夫人。かつては、キャサリン妃がもたらす経済効果「ケイト・ミドルトン効果」は10億ポンド(約1850億円)にものぼると話題になったが、このたび南カリフォルニア大学のジテーンドル・セデヴ教授が2人の経済効果、特にファッションアイコンとしての影響力について論文を発表した。アメリカ人女性3500人とイギリス人女性1500人に向け実施した調査によると、ミシェル夫人の方が、好感度や影響力が高いという。
セデヴ教授によると、ファッション界のインフルエンサーとしては、より自立したイメージを持つミシェル夫人が、キャサリン妃に比べ11倍もの影響力を持つという。キャサリン妃の経済効果は、約5分の1の2億ポンド(約370億円)程度だと予測している。
セデヴ教授が定義するスタイルアイコンは、「センスとスタイル」「タイムレスかつモダンな魅力を持つ」「自信がある」「自立している」、そして「ちょっぴりセクシー」な女性とする。5000人の女性のうち、68%はキャサリン妃が「タイムレスかつモダンな魅力」を持っていると回答したが、それ以外の項目ではミシェル夫人が優位だった。また、67%の女性が、「キャサリン妃は、自分で身に着けるものを選んでいなさそう」と回答しており、「服を着せられているみたい。自分で選んでいるとは思えない。国民の好感度を意識しすぎている」というコメントもあったようだ。実際、2011年の結婚式で「アレキサンダー・マックイーン」のウエディングドレスを着用した頃から、キャサリン妃はファッション・インフルエンサーとして注目され始めたが、現在は専属スタイリストが付き、彼女のワードローブを事細かく管理しているという。とはいえ、ボディコンシャスなドレスを着こなす妹のピッパと比べ、スタイリングは無難で、「自立した女性」というイメージを打ち出せていないようだ。また、年々ラグジュアリーになるキャサリン妃のスタイルに、「一般女性が親近感を持てないのでは」という意見もある。
一方で、75%がミシェル夫人のファッションに対する自由で冒険的な姿勢に好感を抱いているという。インフルエンサーとしては、コーディネートだけでなく、着方やフィット感など、本人の性格が表現されているかなども重要なポイントになるようだ。「今日スタイルアイコンになるには、セクシーでセンスがあり、個性的かつ優雅でなければならない。そして何より、自分が着るものを自分で選んでいることが重要」とセデヴ教授。「ミシェル夫人は、自分自身の好きなものを選び、冒険を恐れない。自立心の強さもファッションに表れている」と話した。
世界的に人気が高いのもミシェル夫人だ。黒人やラテン系、アジア系の女性への影響力はキャサリン妃の13倍にも及ぶといわれている。全体的に見て、ミシェル夫人の方が現代女性に共鳴する魅力を持っているようだ。
ちなみにここ最近では、キャサリン妃が新たな専属スタイリストを雇ったというウワサが流れている。