【追記:2月16日】8日に終了したオークションの落札総額は2530万ドル(約29億円)だった。競売会社サザビーズ(SOTHEBY‘S)によれば、これはファッションおよびスニーカー分野における最高落札額だという
「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」はこのほど、ヴァージル・アブロー(Virgil Abloh)が生前に「ナイキ(NIKE)」とのコラボレーションで手掛けた“エア フォース 1(AIR FORCE 1)”をオークションに出品すると発表した。その収益は、ヴァージルが設立した黒人学生向けの奨学金基金に寄付する。
“エア フォース 1”は2021年6月、ヴァージルが2022年春夏メンズ・コレクションで発表したもの。200足限定で、競売会社のサザビーズ(SOTHEBY‘S)に出品する。オークションは1月26日〜2月8日に開催。同モデルの限定カラーやUSサイズ5〜18の多様なサイズをそろえ、入札価格は2000ドル(約22万8000円)からとなっている。
それぞれのスニーカーにはカーフレザーを使用しており、「ルイ・ヴィトン」のモノグラムやダミエ柄をあしらっている。また、オレンジ色のレザーに同ブランドのモノグラムがエンボス加工されたオークション限定のパイロットケースが付属しており、持ち手には「ナイキ」のロゴがデザインされたタグが付けられている。
ヴァージルによるヴァージル・アブロー“ポスト・モダン”奨学金基金(Virgil Abloh “Post Modern” Scholarship Fund)は、ヴァージル自身やパートナー企業からの寄付金をもとに20年に設立。黒人、アフリカ系アメリカ人、またはアフリカを出自とする100〜200人の学生たちへの奨学金の付与や、キャリアサポートやメンタリング支援などを掲げている。
「オフ-ホワイト c/o ヴァージル アブロー(OFF-WHITE c/o VIRGIL ABLOH)」の創業者であり、「ルイ・ヴィトン」のメンズ・アーティスティック・デザイナーだったヴァージルは21年11月に、がんのため41歳で急逝した。マイケル・バーク(Michael Burke)=ルイ・ヴィトン会長兼最高経営責任者は、「22年秋冬コレクションは、ヴァージルが亡くなる前にすでに95%完成していた」と語っており、20日にパリ・メンズ・ウイークで発表するコレクションがヴァージルによる最後のコレクションとなる予定だ。