中国第2位のEC企業JDドットコム(JD.COM)とカナダ発のEC構築サービス「ショッピファイ(SHOPIFY)」は17日、米国のブランドや小売りの中国進出をサポートする、戦略的なパートナーシップ契約を締結した。JDドットコムはフルフィルメント業務のほか、価格の現地通貨への換算や翻訳サービスなどを提供する。これにより、「ショッピファイ」を利用する米国内の売り手は最短3週間程度で中国での販売が可能になるという。
「ショッピファイ」はECサイトの開発や運営を支援するプラットフォームで、世界175カ国、170万以上のビジネスが利用。JDドットコムは中国でおよそ5億5000万のアクティブユーザーを抱えている。この提携により、「ショッピファイ」は中国の消費者の取り込みを、JDドットコムは米ブランドなどの取り扱いを増やすことで競合との差別化を図る。
「ショッピファイ」は提携に際して、「約14億の人口を持つ中国は世界最大のEC市場であり、2025年には米EC市場の5倍以上である3兆3000億ドル(約376兆円)に成長する見込みだ。しかし中国当局による規制や物流上の問題、価格設定、税務や商慣習などさまざまな障壁があり、大企業でない限り進出は難しい。ECはグローバルに発展しているので、事業規模にかかわらず、誰もが各国の消費者にアプローチできるサービスを提供していきたい」とコメントした。