ミルボンと花王は美容室での新たなビューティーヘルスケアサービスの確立に向けて共同プロジェクトを開始すると発表した。美容室専売品メーカーとして培ってきたヘアケア技術と美容室ネットワークを持つミルボンと、高度なヘルスケア技術を持つ花王が、両社の強みを重ね合わせることで美容室における新たなビューティヘルスケアサービスの確立を目指す。
2022年から、あぶら取りフィルムで顔の皮脂を採取しそこからRNAを取り出して網羅的に解析する花王の独自技術“皮脂RNAモニタリング”を用いた美容室でのヘルスケア情報提供に関する検討を開始する。また、美容室専売のビューティヘルスケア製品の共同開発を行う。その後、美容室をハブとしたヘルスケア製品や各種サービスを順次展開する予定だ。
共同プロジェクトは、高齢化が進行する日本では医療技術などの発達により健やかに生きられる時間(健康寿命)が長くなっていることに着目。健康を支えるヘルスケア産業が拡大を続ける中、長く健やかに生活するためのヘルスケアへの需要が高まると予想。また高齢化は人々の居住地の近くで消費行動をとる近隣消費の流れも生み出しており、コロナ禍で物理的・心理的な移動に対する制約がかかったことでこの傾向がさらに加速すると見ている。
そこで全国に約17万件(総務省経済センサス16年調査による)あるといわれる美容室は、美容はもちろん人々の健康までをケアする新たなコミュニティーとなる可能性があるとしている。
美容室が美を通じた人と町の新たなコミュニティ「ビューティープラットフォーム」となる未来に向けて本共同プロジェクトを推進し、美容室における新たなビューティヘルスケアサービスの確立を目指す。