ファッション

「ニナ リッチ」のデザイナー夫婦が退任 今後は自身のブランド「ボッター」に専念

 「ニナ リッチ(NINA RICCI)」のルシェミー・ボッター(Rushemy Botter)とリジー・ヘレブラー(Lisi Herrebrugh)=アーティスティック・ディレクターが、3年半の任期を経て退任する。ラストコレクションは、先週発表した2022年プレ・フォール・コレクション。今後は2人で手掛けるメンズブランド「ボッター(BOTTER)」に専念するとみられる。

 公私ともにパートナーである2人は、18年のイエール国際モードフェスティバルでグランプリを獲得し、LVMHプライズのファイナリストに選ばれた後、同年8月にギョーム・アンリ(Guillaume Henry)の後任として現職に就任。オランダのキュラソー島出身のボッターとドミニカ共和国の島で育ったヘレブラーという2人のルーツにあるカリブ海のインスピレーションや鮮やかな色使い、得意とするテーラリング、遊び心あるキャッチーなデザインを取り入れ、「ニナ リッチ」にフレッシュでモダンなイメージをもたらした。

 ボッターとヘレブラーは、「『ニナ リッチ』と(親会社である)プーチの信頼、そして、情熱あふれるチームの仕事とサポートに感謝している。また、このアイコニックなメゾンに私たちのクリエイティビティーを注ぐことができたことを誇りに思う。エキサイティングな時期を迎えている今、さらなる高みを目指すために『ボッター』に全力を注ぐべきときだと感じている」とコメントしている。

 同ブランドは昨春、価格帯を見直すとともにデジタルファースト戦略にシフトし、パリのモンテーニュ通り39番地にあった由緒ある旗艦店を閉店。昨年9月にはシャルロット・タセット(Charlotte Tasset)最高経営責任者が退任した。現在は、フランスのル・ボン・マルシェやプランタン、アメリカのバーグドルフ・グッドマンやニーマン・マーカス、日本の伊勢丹、中国のレーン・クロフォードやジョイスなど世界約80店で販売されているほか、ネッタポルテやファーフェッチなどのECサイトでも取り扱われている。なお、日本ではグルッポタナカが総代理店を務めている。

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