主要百貨店5社の2022年1月度業績は、各社1〜3割の増収だった。前年の1月が緊急事態宣言下だったため、反動増となった。オミクロン株の感染が急拡大した中旬以降は売り上げ、客数に減少傾向がみられたが、ラグジュアリーブランド、時計・宝飾などの高額品の購買は旺盛で、客単価の伸長が補った。新年セールやバレンタイン催事なども客の呼び水となった。
各社の前年同月と比較した業績は、三越伊勢丹が31.2%増、高島屋が22.9%増、そごう・西武が19.7%増、大丸松坂屋百貨店が18.4%増、阪急阪神百貨店が15.9%増。
三越伊勢丹の伊勢丹新宿本店は前年同月比31.7%増、三越日本橋本店が同40.5%増と大きく伸長した。月平均の客単価は同2ケタ増と、旺盛な購買意欲に支えられた。ラグジュアリーブランド、時計・宝飾、ハンドバッグなどがけん引した。「お得感よりも、付加価値のある商品を求めて来店される方が多い。目的買いの意識は非常に高い」と同社広報。衣料品は正価販売商品が同1.4倍と、「セール期間にも関わらず、関心は圧倒的に高かった」。
そごう・西武もプレステージブランドや高級雑貨が20年1月との比較で2ケタ増。阪急阪神百貨店の阪急うめだ本店でも高額品の好調が顕著で、100万円以上の高額品の売り上げが前年同月の2倍以上だった。