マッシュスタイルラボの「スタイリング/(STYLING/)」がブランド戦略の見直しを進める。2022年春夏はパンツスタイルを強化。ブランド本来のマニッシュな魅力を改めて打ち出し、コアなターゲット層への訴求を強める。
ブランドの2021年1〜12月業績は前年同期比約20%増と順調に回復。一方、売れ筋商品にも変化があり、パフスリーブブラウスなど、フェミニンでアイキャッチーな商品の購入比率が大きくなった。白幡啓ディレクターは「こういった服が売れることが、『悪い』とは言わない」と前置きした上で、「あくまでこれらはスタイルのアクセントとしての提案。私たちが本当に届けたいのは、トレンドに流されない、凛とした大人の女性に似合う服だ。そういった商品が売れてこそ、ブランドの健全な成長につながる」。
春物の立ち上げに際して10月に実施した22年春の顧客向け受注会では、企画の方針転換が成果として表れた。2日間で前年実績を大きく上回る900万円を売り上げ、ノーカラーのレザージャケット(5万9400円)とスカート(4万9500円)のセットアップ、シルクウールのミリタリーコート(8万2500円)といった、「ブランド本来の魅力を凝縮したような商品が好反応だった」(佐藤怜子プレス)。
夏の展示会ではヒップやレッグラインの美しさを追求した“テーパードドレスパンツ”(1万9800円)を定番化し、訴求を強化。従来のパンツはいずれも2サイズ展開だったが、身長が低い女性でも穿けるXSサイズを加えた3サイズ展開に。これをスタイリングの主役に、店頭のVMDやEC、SNSのビジュアルで仕掛ける。