「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」は、昨年登場した創業者であるルイ・ヴィトンの生誕200周年を記念したハイジュエリーコレクション“ブレイヴァリー”の第2弾をフランス・パリで発表した。“ブレイヴァリー”とは“勇気”や“勇敢”という意味で、14歳でジュラからパリへ徒歩で旅立ったルイ創業者のパイオニア精神を讃えるものだ。第2弾のコレクションでは、1854年にルイが考案したアイコニックなトランクへのオマージュを表現している。四角く平らなトランクは当時の旅行業界に革新をもたらした。同ブランドのウオッチ&ファインジュエリーのアーティスティック・ディレクターを務めるフランチェスカ・アムフィテアトロフ(Francesca Amfitheatrof)は、「このコレクションはルイのキャリアのハイライトを讃えるもの。メゾンのシグニチャーをハイジュエリーに落とし込んだコレクションだ」とコメントしている。
カラーストーンの光のシャワーでトランクの錠前を表現
トランクの錠前を再解釈したシリーズ“ル・ミュルティバン”。このネックレスには、トルマリン、シトリン、アクアマリン、タンザナイトなどのカラーストーン100カラット以上を使用。オフセンターにセッティングされたメーンストーンは、約42カラットのラグーンブルー色のトルマリンで、錠前をラグジュアリーに表現している。マルチカラーの三連のネックレスにダイヤモンドに囲まれたトルマリンが輝く作品はクラシックとモダンの両面を持つ見事な仕上がりだ。これに合わせるのは、約20カラットのピンクトルマリンが主役のカフブレスレット。オレンジ、パープル、グリーンのカラフルなカラーストーン60個が施され、ダイヤモンドが躍動感ある輝きを添えている。このほか、マルチカラーのトルマリンのイヤリング2点と、トルマリンをセンターストーンにした豪華絢爛なリング4点から構成されている。
トランクの形や金具をジュエリーに昇華
“ル・マニェティスム”は、アイコニックなトランクのシェイプやコーナーに使われている金具を表現したシリーズ。クッションカットを施した黄金に輝く約20カラットのスリランカ産サファイアをメーンストーンに約152カラットものピンク、オレンジ、イエローのトルマリン2連が輝くネックレスにはバゲッドカットのダイヤモンドをV字に施しているのが特徴だ。メーンストーンはトランクの形状を、各トルマリンの間にセッティングされたダイヤモンドはメタルスタッズを、V字モチーフはトランクのコーナーの金具を象徴するものだ。センターストーンは取り外して使うことも可能。ピンクトルマリンやピンクサファイアのセンターストーンがあしらわれた存在感たっぷりの3点のリングもある。
トランク全ての特徴を封じ込めたハイジュエリー
今回のコレクションで唯一ダイヤモンドとホワイトゴールドで制作されたのが、“ラ・ミニ・マル”だ。このシリーズは2014年に発表された“プティット・マル”の幾何学的な形状を採用し、トランク全ての特徴と共にミニチュア化している。各パーツに施されたダイヤモンドのパヴェは気が遠くなるほど緻密だ。それらには幾つかパターンがあり、ジュエリー全体に躍動感と奥深い輝きを与えている。チョーカーには3つのミニトランクがアクセントとして飾られ、「ルイ・ヴィトン」スターカットダイヤモンドが輝いている。ロングネックレスは、1本のチョーカーと2本のブレスレットとしても着用が可能だ。シグネットリングは、バゲットカットとラウンドブリリアントのダイヤモンドを組み合わせ、トランクの特徴を浮かび上がらせている。このシリーズには、ジュエリーウオッチとブレスレットもある。「ルイ・ヴィトン」を象徴するハイジュエリーシリーズと言えるだろう。
3年かけて探し出した比類ない宝石を大胆にセッティング
4点のカクテルリングには、3年かけて探し出した比類ない宝石を使用している。センターストーンには、約1.3カラットのピンク色のマダガスカル産パパラチアサファイア、目が覚めるほど鮮やかな約1.3 カラットのモザンビーク産ルビー、約1.3 カラットの深いグリーンが美しいデマントイドガーネット、約2カラットのマダガスカル産サファイアだ。ラウンドブリリアントカットしたそれらの宝石をトランクのシルエット状にダイヤモンドを施した枠にセッティング。創業者ルイの革新的なアプローチをラウンドとスクエアモチーフを斬新に組み合わせることにより表現している。