セブン&アイ・ホールディングスは10日、100%子会社でスポーツ専門店のオッシュマンズ・ジャパン(東京、松本敦司社長)を大手靴専門店のエービーシー・マート(以下、ABCマート)を売却すると発表した。譲渡金額は非公表。セブン&アイは、株主である米投資ファンドから傘下のそごう・西武やイトーヨーカ堂を売却し、主力事業のコンビニに経営資源を集中するよう求められている。
オッシュマンズ・ジャパンは1984年にイトーヨーカ堂が米オシュマンズ・スポーティング・グッズ社との業務提携によって誕生し、2012年にセブン&アイの子会社になった。業績はコロナ前の19年2月期が売上高49億円、純損失5200万円、コロナ下の21年2月期が売上高38億円、純損失4億3000万円だった。全国9店舗を運営する。
ABCマートはスポーツシューズなどを主力にするが、スポーツウエアやスポーツ用品などに業容を拡大することが長年の課題だった。ABCの国内1000店舗強の店舗網やデジタルプラットフォームとも連携して、互いの相乗効果を高める。