「WWDJAPAN」ポッドキャストシリーズの連載「考えたい言葉」は、2週間に1回、同期の若手2人がファッション&ビューティ業界で当たり前に使われている言葉について対話します。担当する2人は普段から“当たり前”について疑問を持ち、深く考え、先輩たちからはきっと「めんどうくさい」と思われているだろうな……とビビりつつも、それでも「メディアでは、より良い社会のための言葉を使っていきたい」と思考を続けます。第15弾は、【バレンタイン】をテーマに語り合いました。「WWDJAPAN.com」では、2人が対話して見出した言葉の意味を、あくまで1つの考えとして紹介します。
ポッドキャスト配信者
佐立武士(さだち・たけし):He/Him。入社2年目、ソーシャルエディター。幼少期をアメリカ・コネチカット州で過ごし、その後は日本とアメリカの高校に通う。早稲田大学国際教養学部を卒業し、新卒でINFASパブリケーションズに入社。在学中はジェンダーとポストコロニアリズムに焦点を置き、ロンドン大学・東洋アフリカ研究学院に留学。学業の傍ら、当事者としてLGBTQ+ウエブメディアでライターをしていた。現在は「WWDJAPAN」のソーシャルメディアとユース向けのコンテンツに注力する。ニックネームはディラン
ソーンマヤ:She/Her。入社2年目の翻訳担当。日本の高校を卒業後、オランダのライデン大学に進学して考古学を主専攻に、アムステルダム大学でジェンダー学を副専攻する。今ある社会のあり方を探求すべく勉強を開始したものの、「そもそもこれまで習ってきた歴史観は、どの視点から語られているものなのだろう?」と疑問を持ち、ジェンダー考古学をテーマに研究を進めた。「WWDJAPAN」では翻訳をメインに、メディアの力を通して物事を見る視点を増やせるような記事づくりに励む
若手2人が考える【バレンタイン】
バレンタインの起源は諸説ある。結婚を禁止されていたローマ帝国の兵のため、皇帝に内緒で式を開催したキリスト教司祭バレンティヌスの処刑が2月14日であったという逸話に加え、その日がそもそもキリスト教化される前の土着の宗教で家庭や結婚を祝う日であり、それが融合したというのが一般的な説だ。現代になり欧米を中心に愛や恋を祝う日として浸透し、日本にも伝わったとされる。欧米ではチョコレートに限らず、お菓子や花などを送ったり、パートナーとディナーを楽しんだりする風習がある。
商業的イベントとしてもその存在は大きく、チョコレートなどの食品業界のみならず、毎年ファッションやビューティブランドもアイテムやキャンペーンを発表している。バレンタインを連想させるハートモチーフや赤色をメインにした服やメイクアップアイテムが主流だ。メディアでは、デート向きの“モテメイク“の指南や喜ばれるプレゼントを取り上げることも多い。
このようにバレンタインの定着や普及に大きく貢献しているからこそ、企業やメディアはバレンタインをより多くの人が楽しめるようにする鍵を握っているとも言える。例えば、カップルや愛を祝うイベントであるからこそ、歴史的に男女のカップルのみがフィーチャーされてきたが、2017年に「ラッシュ(LUSH)」が北米でLGBTQ+インクルーシブなバレンタインのキャンペーンを発表し話題になった。
【ポッドキャスト】
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