ベビー・子供服のキムラタン(神戸市、清川浩志社長)は14日、アパレル事業を大幅に縮小すると発表した。運営する約220店舗のうち約210店舗を閉鎖する。該当する店舗の販売員に加えて、本社社員の約6割に相当する約40人の整理を行う。少子化もあって同社の業績は長らく低迷していた。コロナが追い討ちをかけ、事業ポートフォリオの抜本的な見直しを迫れた。
アパレル事業は得意とするベビー向け、女児向けに絞り込んだ上で、EC(ネット通販)に軸足を移す。2020年から取り組む不動産事業や、保育園事業やウェラブル事業などに経営資源を振り分ける。年内に徹底と縮小を完了させ、24年3月期での黒字化を目指す。
キムラタンは1925年創業の老舗子供服メーカーで東証一部に上場している。近年は業績低迷で、コロナ前から赤字が続いていた。22年3月期の業績予想は売上高41億円、営業損益が4億8000万円の赤字、純損益が5億2000万円の赤字。