毎週発行している「WWDJAPAN」は、ファッション&ビューティの潮流やムーブメントの分析、ニュースの深堀りなどを通じて、業界の面白さ・奥深さを提供しています。巻頭特集では特に注目のキーワードやカテゴリー、市場をテーマに、業界活性化を図るべく熱いメッセージを発信。ここでは、そんな特集を担当記者がざっくばらんに振り返ります。(この記事は「WWDJAPAN」2022年2月14日号からの抜粋です)
五十君:毎年恒例のネクストリーダー企画ですが、今回は米中韓の「WWD」も巻き込んで、海外の人も受賞者に加えましたね。担当してみてどうでした?
ソーン:私は、アメリカのダイアン フォン ファステンバーグ(DIANE VON FURSTENBERG)のギャビー・ヒラタ社長に取材したのですが、中国でチャリティーライブ配信をしようと提案したことなどが、中国出身で当時31歳の第1言語が英語ではない人がトップに就くという異例の人事につながったと聞いて、刺激になりました。「マヤさんもミックスなバックグラウンドなのね」と言ってくれたり、「この人のチームで働きたい!」と思いました。
五十君:まさにすてきなリーダーですね。
ソーン:はい。屈託のない素直さとハングリーな競争心が両立するのも肩肘張っていなくて良いなと。五十君さんはどうでしたか?
五十君:私がここ数年ネクストリーダー特集を取材して思うのは、「リーダーというのはいろんなタイプがいる」ということ。今年の小嶋陽菜さんもアイドルのイメージが強いですが、ガチで経営に入り込んでいて、「この人と一緒に働いたら楽しそう!」と思えるタイプでした。ユーチューバーのあさぎーにょさんも時代を象徴しているなと。人って誰しも他者と交わることで自分を知ると思うのですが、彼女はユーチューブやSNSを通して対話をして成長してきたんだなと感じる一方、普遍的な悩みもある。そんないろんなタイプのリーダーシップが16組も一度に見られるのが、この企画の魅力だと思います。
ソーン:「リーダーって本当に必要?」という議論がちょっと前にありましたが、私も「リーダー像を問うことが必要だったんだ」という考えに至りました。今回は、自薦他薦の受賞者を選ぶ際に、ルミネの若手の方々も審査に参加してくださり、そういうネクストリーダーがネクストリーダーを選んでいるというのも、つながりやインスピレーションを生みそうです。
五十君:そうですね。「WWD」だけでやっていると受賞者を発表しておしまいになりがちでしたが、今回はルミネと組むことで、ポップアップショップなどにもつながるかも。3月2日の授賞式以降も盛り上げていきましょう!