ファッション

大気中の炭素からダイヤモンドを生成するD2C企業がBコープ認証取得

 世界で初めて大気中の二酸化炭素からラボグロウン(工場で製造した)ダイヤモンドを生成することに成功したという イーサー ダイヤモンド(AETHER DIAMONDS)はこのほど、Bコープ認証を取得した。

 2020年創業の同社は、スイス・アルプスを拠点とするスタートアップ企業と連携して大気中から炭素を抽出し、ダイヤモンドを生成する。1カラットにつき、平均的なアメリカ人の1年分以上の排出量に相当する20tの二酸化炭素を大気中から除去しているという。ライアン・シャーマン(Ryan Shearman)共同創業者兼最高経営責任者(CEO)は、「素晴らしい第三者機関から認証を得ることができ、化石燃料産業から炭素の種を購入している他のラボグロウンダイヤモンド企業との差別化につながると同時に消費者の信頼も得られるだろう」とコメントした。

 メレー(0.1ct以下のサイズの小粒のダイヤモンド)から2.5カラットまで幅広いサイズのダイヤモンドをそろえ、カスタムカットもオーダーが可能。責任のある採掘方法で生産された金属と組み合わせたブライダルリングコレクションも発表しており、価格は1カラットのソリテールリングで約6500ドル(約75万円)。平均的なラボグロウンジュエリーよりも高価だが、シャーマンCEOは「当社の製造プロセスや品質を考慮すれば妥当な価格だ」という。今春には初の日常使いのジュエリーラインを発表する予定で、デザインは過去に「パンドラ(PANDORA)」などに在籍したジェナ・ハウスビー(Jenna Houseby)が手がけた。

 イーサー ダイヤモンドの初年度の売り上げは約300万ドル(約3億4500万円)で、シードラウンドで270万ドル(約3億1050万円)の資金調達を行った。ロバート・ハーゲマン(Robert Hagemann)共同創業者兼チーフ・マーケティング・オフィサーによると、シリーズAでの資金調達に向けて準備を進めているという。また、来年を目処に卸売りも検討している。

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