WWDJAPAN(以下、WWD):本日公開だが、今の心境は?
Koki,:完成した作品を見終わって試写室が明るくなったとき、すごく感情的になりました。スタッフが一つのチームとなって約1カ月半の撮影を終え、「本当に映画を撮ったんだ……」という実感が湧いてきて感動しました。
萩原利久(以下、萩原):ホラーでありながら、人と人が接することで互いの弱点に気付いていくという、ストーリー部分にも力を入れました。ホラーとしてはもちろん、ドラマとしても楽しんでもらえるよう、チーム全体として高いモチベーションで臨んだので、そこにも注目してほしいですね。
高橋文哉(以下、高橋):試写の際、次に何が起きるか分かっているのに、ハラハラドキドキ、わくわくして観ることができました。絶対に楽しんでもらえると思います。
WWD:ホラーならではの演技は難しかった?
Koki,:監督と相談しながら演技を組み立てていったのですが、“緊迫感”をどのように保つか“が難しかったですね。特に表情のアップのシーンでは、息づかいや口元の動きなど、些細なことでも緊迫感は失われてしまうと教えてもらいました。
萩原:“リアクションをする間”にこだわりました。監督に教わったのが、「観客より先に驚いてはいけない」ということ。リアルな生活では、何かあると瞬間的に反応してしまうけれど、それを演技で再現すると観客に驚いてもらう隙がありません。一拍おいてから驚くように心掛けたのですが、なかなか慣れなかったですね。ホラー以外だとあまり経験しないと思います。
高橋:僕が演じた将太という役は、だんだんと恐怖が増してきて、ラストに向かうにつれて耐えられなくなってしまうんです。“恐怖”という階段を上っていることを伝えるにはどう表現すればいいか、ホラーだからこそ考える場面が多かったですね。
WWD:特にKoki,さんは今回が初演技だったが、監督からどのような演技指導を受けた?
Koki,:監督から教えてもらった中で印象に残っているのは、「日常的なシーンをいかにリアルにするかが大切」ということ。日常が成立しているからこそ、ホラーの部分が怖くなるので、そこは心掛けましたね。清水監督はシーンなどの説明がとても丁寧なので、説明を聞いているだけですでに怖かったです(笑)。もともと清水監督と仕事がしたいと思っていたのですが、いろいろなことを教わりました。最初が清水監督作品で本当に良かったと思っています。
WWD:映画初主演で一人二役(姉妹役)という挑戦、演じ分けるのは大変だった?
Koki,:特に演じ分けようとは思わず、奏音(姉)を演じているときは奏音、詩音を演じているときは詩音、という気持ちで演じました。一人二役は大変というより、演技を2倍経験できたので、2倍の学びになりました。
WWD:撮影現場の雰囲気は?
萩原:ホラー作品とは思えないくらい、現場の雰囲気は明るかったですね。3人とも同年代なので、役ではいがみ合うシーンがあっても裏ではわちゃわちゃしていて、いい意味でオン・オフのスイッチを切り替えることができました。
高橋:過酷なロケもあったけれど、この3人で作れる楽しさの方が強かったですね。撮影現場に行くとき、いつもわくわくしていました。
WWD:劇中で3人が並んでいるとき、「実際にこんな美男美女の高校生がいたらヤバい」と思いました(笑)。プライベートにおいて、ビューティやファッションでこだわっていることは?
Koki,:スキンケアでは、常に保湿することを大切にしています。あと、化粧水の後に乳液をつけるなど、ちゃんとステップを踏んでケアすることの大切さを実感しています。メイクに関しては、マスカラやビューラーを使ったり、そこに色を入れてみたり、目にポイントをおくのが好きですね。目を強調するときは、横ではなく、縦に大きく見えるようにメイクしています(笑)。ファッションは、カジュアルもシックも好きですが、常に自分らしいファッションでいたいです。あとどんな服でも、どこかにエレガンスな要素を入れることにこだわっていますね。
萩原:髪型に関して、僕は今までパーマをしたことも、染めたこともないんです。演じる役の関係で、自分の意志では大胆に変えられないので。金髪に憧れているので、「そんな役が来ないかなー」と思っています。ファッションでは、オーバーサイズの服を着るのが好きです。あと動くのが好きなので、いつ走ることになってもいいように、スニーカーを履くことが多いですね。
WWD:高橋さんも肌がとてもきれいですが、メンズコスメは使っている?
高橋:「最近肌だめだな……」と思ったときだけ、パックすることがありますね。でも休みの日は、カサカサのままいることも多いです(笑)。ファッションは、モノトーンの無地を選ぶことが多いですね。服は「いいな」と思ったら即買うけれども、気分で半年くらい買わないときもありますね。
WWD:最後に作品の見どころを。
Koki,:ホラー好きな方はもちろん、「ホラーはちょっと……」という方にも観てほしいです。家族の絆や姉妹の絆、人間性や「大切な人を守りたい気持ち」を丁寧に描いているので、注目してほしいですね。