昨年8月の東京五輪後に現役を引退した大迫傑選手が、競技復帰を表明し、関係者向けにオンライン会見を行った。復帰レースは「未定」としつつ、大まかなタイミングについて「今年の秋冬か、来年の春くらい」と答えた。
復帰の決め手は、昨年10月のシカゴマラソンで3位に入賞したゲーレン・ラップ(Galen Rupp)選手の走りだったという。「娘の誕生日のためにアメリカに1カ月滞在していたタイミングだった。練習を共にしていた彼が力強い走りを見せてくれて『やっぱりかっこいいな』と思うと同時に、僕ももう一回、見てくれる人をワクワクさせる場所に立ちたいと思った」。また、2月6日に行われた別府大分毎日マラソンでは、テレビ中継の一号車に乗り解説を担当し、「鎧坂(哲哉)選手(旭化成)の臨場感ある走りに興奮した。身近な選手の良い走りに刺激を受けた」と振り返る。
2024年開催のパリ五輪については「出たい気持ちはあるが、そんなに甘くないことは僕が一番分かっている。(昨年立ち上げた会社I(アイ)の)事業も続けつつ、競技のパフォーマンスも修正しながら、さらに良くなることを目指す」と語った。