LVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン・ジャパン(以下、LVMH ジャパン)とソフトバンクは2月22日、テクノロジーを活用してラグジュアリーブランドの顧客体験およびサービスを向上することを目的に、戦略的パートナーシップ契約を締結した。
LVMH ジャパンは近年、オンラインショップでの販売拡大やリモートによる顧客との関係構築、多様化する若年層の関心への対応など、変化を続ける環境に合わせてサービスを提供しており、「ソフトバンクの持つさまざまなソリューションおよびノウハウを活用しながら、両社の専門的な知見を組み合わせて、LVMH ジャパンの店舗とオンラインショップにおいて新たな価値を創出したい」と話す。
具体的な実施・検討項目としては、1.5Gを利用してVR空間で工房の職人とコミュニケーションすることや商品の製作過程の体験、2.ソフトバンクのグループ企業が提供するアプリ「LINE」を使った顧客とのコミュニケーションおよびデータマーケティング、3.タブレットによるキャッシュレス決済への対応を挙げる。
3については、LVMH ジャパンは2018年、ソフトバンクのグループ企業であるSBペイメントサービスの決済サービスアプリを導入。これにより中国のQRコード決済サービスにも対応した。今後は、「PayPay」など幅広い選択肢の導入についても検討している。
トニー・ベローニ(Toni Belloni)=LVMH グループ マネージングディレクターは「今回のソフトバンクとのパートナーシップ締結は、デジタル技術を駆使した顧客へのさらなるサービス提供を目指すLVMH ジャパンの強い意志の表れだ」と言う。一方、今井康之ソフトバンク代表取締役副社長執行役員兼最高執行責任者は「世界有数のラグジュアリーコングロマリットであるLVMH ジャパンと共に、ファッション業界におけるDX(デジタルトランスフォーメーション)を加速させることを楽しみにしている」と述べた。