渋谷パルコは“環境に配慮した次世代型ファションビル”として、4階をサステナビリティに焦点をあてたフロアへとリニューアルする。持続可能な売り場を目指して、社会プロジェクト「SKWAT(スクワット)」と連携した共同プロジェクト「4202122」をスタート。その第1弾として、セレクトビンテージショップ「グリモワール(GRIMOIRE)」が手掛ける「VCM(Vintage Collection Mall) MARKET BOOTH」をオープンした。
「VCM」は90店舗以上のビンテージショップが参加する日本最大級のビンテージ総合ECモールだ。昨年10月には、渋谷パルコの屋上広場で3日間限定のイベント「VCM MARKET」を開催し、3000人以上が来店した。今回オープンしたのは「VCM」による初のリアルショップで、ビンテージショップが商業施設内に常設店を構えるのは日本初の試みとなる。
「VCM MARKET BOOTH」は複数のショップが出店するマーケット型の店舗で、フロア内の6店舗が定期的に入れ替わっていく。オープン時は、「ドラセナ(DRACAENA)」「グリーフル(GLEEFUL)」「エディ(HEDY)」「ホリデー ワークス(HOLIDAY WORKS)」「アッシュアンドジャンピンジャップフラッシュ(H & JUMPIN' JAP FLASH)」「ムード トーキョー ヴィンテージ(MOOD TOKYO VINTAGE)」が出店。「チャンピオン(CHAMPION)」「リーバイス(LEVI'S)」などの定番ブランドから「エルメス(HERMES)」や「ティファニー(TIFFANY & CO.)」「シャネル(CHANEL)」「ディオール(DIOR)」といったハイブランドまで、幅広いカテゴリーのビンテージアイテムをそろえる。
「グリモワール」の十倍直昭最高経営責任者(CEO)は、「最近は、下北沢に代表されるように若い世代の間でもビンテージの人気が高まっている。スニーカーをはじめ、復刻が多くなってきて、オリジナルに興味を持ってもらえる機会が増えた。今の若者は、僕らが数十年かけて得た知識をネットやユーチューブなどで掘り下げられるので、とても詳しい。25万円のビンテージメガネを19歳の若者が買っていったこともある」と話す。また、「古着は難しいから着られない。分からないからお店に行きづらいというハードルを下げたい。今は自分にピッタリのサイズ感で着る時代でもないので、サイズもデザインもファッションとして自由に楽しんでもらえるように、“ユニセックス”をコンセプトにフロアをキュレーションした」という。
さらに、「エルメス」や「ティファニー」など、最近は資産価値としても需要の高いビンテージについても触れ、「ビンテージは出合ったときが一番安い。歴史とともに価値が上がっていく。下がることが無い状態」とマーケットの熱狂ぶりを話した。