ファッション

「コーチ」2016-17年秋冬ロンドン・メンズ・コレクション

REPORT

メンズは今季もワーク押し!80年代のヒップホップとミックス

保温性に優れ軽量ならリアルでもフェイクでも気にしないマインド、それ一着で真冬の寒さをしのげそうなボリューム感、そして、スマホはもちろんタブレットまで入りそうなビッグポケット、これらのすべてを兼ね備えたワークやミリタリーなユーティリティーウエア、機能性の高い洋服の存在感が増している。「コーチ」のコレクションライン、「コーチ 1941」の2016-17年秋冬は、そんなユーティリティースタイルを連打。スチュアート・ヴィヴァースは、得意とするビッグボリュームのアウターに、労働者階級の作業着のエッセンスをプラス。アメリカ東海岸のヒップホップテイストを仕上げにほんのりふりかけた。

カーコートやトラックジャケット、アビエイタージャケット、フード付きのパーカー……。こうしたワークやミリタリーに由来するアウターの素材となったのは、重厚感漂うツヤっぽいレザーか、デニム、もしくはフェイクファーだ。レザーのアウターには、太いファスナーがデザインのように走り、さらには色違いのレザーやナイロンツイルのポケットが加わる。反対にデニムで作ったアウターには、レザーのポケットやエルボーパッチ。迫力のアウターが並ぶからこそ、ボトムスはシンプルなスリムストレートの一本勝負で潔い。引き続き一本調子なきらいはあるが、それでもアウターのバリエーションは多岐にわたっている。そこに、フェルトハットなどアクセサリーでヒップホップフレーバーをプラスした。

アクセサリーは、編み込みディテールを配したコンバットブーツやモンキーブーツ(ホールド感を高めるため、シューレースをつま先まで通すことができる安全靴)など、これまた働く男たちの制服に由来するアイテム。サドルバッグやメッセンジャー、シンプルなトートバッグには、現代の働く男性に欠かせないガジェットがたくさん入りそうだ。

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