ファッション

「リーバイス」「カルバン・クライン」などがロシアで一時休業 ラグジュアリーでは「シャネル」「エルメス」「ルイ・ヴィトン」も

 リーバイ・ストラウス(LEVI STRAUSS)は7日、「社会情勢の著しい混乱のため通常営業は不可能」として、ロシアでの一時休業を発表した。同社によれば、2021年の売り上げのおよそ4%が東欧地域によるものであり、その半分程度がロシアに関連しているという。

 「カルバン・クライン(CALVIN KLEIN)」や「トミー ヒルフィガー(TOMMY HILFIGER)」などを擁するPVHコープ(PVH CORP)も、7日付でロシアおよびベラルーシにおける営業を一時中止した。同社はロシアにおよそ550人の従業員がおり、休業中も給与を支払うという。

 ラグジュアリーブランドでは、エルメス・インターナショナル(HERMES INTERNATIONAL)が4日の夕方にロシアの店舗を一時休業とした。同社はモスクワに3店舗を構えている。

 「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」「ディオール(DIOR)」「フェンディ(FENDI)」などを擁するLVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON)は、6日付でロシアの店舗を一時休業とした。同社はロシアで約120店を運営し、およそ3500人の従業員がいるが、休業中も給与の支払いを続ける。

 「グッチ(GUCCI)」「サンローラン(SAINT LAURENT)」「ボッテガ・ヴェネタ(BOTTEGA VENETA)」「バレンシアガ(BALENCIAGA)」などを擁するケリング(KERING)のほか、シャネル(CHANEL)、プラダ グループ(PRADA GROUP)、モンクレール(MONCLER)も、ロシアでの営業を一時的に中止している。

 「オメガ(OMEGA)」や「ブレゲ(BREGUET)」などを擁する世界最大の時計企業スウォッチ グループ(SWATCH GROUP)は、4日の時点で店舗の営業は続けているものの、ロシアへの出荷は停止している。

 ウクライナに軍事侵攻をしているロシアでは有名企業やブランドの一時休業が相次いでおり、H&Mヘネス・アンド・マウリッツ(H&M HENNES & MAURITZ)、「ザラ(ZARA)」などを運営するスペインのインディテックス(INDITEX)、ナイキ(NIKE)、イケア(IKEA)なども一時的に休業している。

 フランスオートクチュール・プレタポルテ連合会(Federation de la Haute Couture et de la Mode以下、サンディカ)は6日、ロシア出身のデザイナー、ヴァレンティン・ユダシュキン(Valentin Yudashkin)によるコレクションのデジタルショーをパリ・ファッション・ウイークのプラットフォームで配信しないことを決定した。サンディカのラルフ・トレダノ(Ralph Toledano)=プレジデントは、「われわれはロシアの大統領が行っていることに厳しく抗議する。ロシア国民に対する悪感情は何もないが、調査の結果ユダシュキン氏はロシア政府に友好的であることが判明したので、今回の措置となった」と語った。

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