H&Mはこのほど、スウェーデンの公式オンラインストアで古着の取り扱いを始めた。自社ブランドの「H&M」はもちろん、「プラダ(PRADA)」や「グッチ(GUCCI)」「バーバリー(BURBERRY)」から「ナイキ(NIKE)」や「アディダス(ADIDAS)」、「ザラ(ZARA)」(時期によってブランドは変動)まで幅広く扱う。これは、傘下の二次流通のプラットフォーム、セルピー(Sellpy)と連携して実現したもので、セルピーの公式サイトで販売していたものを、H&Mの公式サイトでも購入可能にした。現在このサービスは本国スウェーデンのみで利用可能だが、今後ドイツでも展開予定だ。
セルピーは14年設立。不要なアパレル用品や雑貨などを売りたい顧客にバッグを送り、それを回収してオンラインで販売し、売り上げの40%を手数料として得ている。H&Mグループは15年からセルピーに投資しており、19年に買収。セルピーは20年にドイツで、21年にはオランダとオーストリアでもサービスを開始した。
古着を購入すると2021年3月に導入した、顧客のサステナブルな選択・行動に対してポイントを付与するコンシャスポイントが獲得できる。H&Mグループは循環型のビジネスモデル構築を目指しており、これまでにも古着回収サービスに始まり、リペア、リメイク、レンタルなどさまざまな施策を導入している。今回の取り組みもその一環で、循環型ファッションを直接消費者に訴求することを目的に、そして、より利便性の高いショッピング体験を提供したいという思いで取り入れた施策だという。