SDGsやサステナブルへの関心の高まりから、女性のライフスタイルを演出するヘアサロンにも、何らかのサステナアクションが求められている。モデルとして幅広く活躍し、ファッション&ビューティのトレンドセッターでもある中田みのりも、コロナ禍で自分と向き合い、サステナへの関心を高めた一人。ヘアサロンでのアイテム選びの際も、ブランドの“背景”が気になり始めたという。
一方ヘアサロンでも、独自の取り組みを始める店舗が増えている。人気サロン「ソラ(SORA)」はその代表的な存在で、業界の意識改革をリードしている。中でも水野遥「ソラ 学芸大学店」店長は意識が高く、個人的にもサステナアクションを開始している。
そこで今回、業界の“サステナレベル”の向上に向けて旗振り役を務める水野店長と、トレンドセッターの中田さんとの対談が実現。コロナ禍で変化したライフスタイルやサステナへの考え方、実際に取り組んでいるアクションなどについて語ってもらった。
コロナ禍でおうち時間が増え、
身の周りの物を
見直すようになった
「コロナ禍でおうち時間が増え、身の周りの物を見直すようになった。以前は、流行りの物やかわいい物であれば、すぐに使えなくなりそうでも購入してしまっていた。けれども最近は“長く使える物や環境に優しい物”という基準で買い物をし、生活に取り入れるようになった。仕事の時も、スタイリストが用意してくれる服が、サステナを取り入れた素材であったり、SDGsを意識したブランドであったりと、そういった物に触れる機会が増えた」と、ライフスタイルの変化を語る中田さん。
水野店長も「外食を控えるようになってから自宅での飲食が増え、ペットボトルやプラスチックごみの量が一気に増えたように感じた。しかし、それを減らそうという意識になり、ウォーターサーバーや炭酸メーカーを買ったり、SDGsを取り入れた家電を探したりするようになった」と話す。
「サステナとは関係なく、体に良いと思って選んでいたものが結果的にサステナで、この時流を受けてラインアップやバリエーションが増えて選びやすくなった、というパターンもある」と中田さん。“体や心に心地良いもの=サステナ”という意味では、自然に選び取っている人も多いようだ。
サロンとしてサステナブルな
選択肢を増やす必要がある
サロンワークにおいては、SDGsの流れもあり、ジェンダーレスという考えの台頭を実感しているという。「以前は、男性のお客さまはカットやパーマのオーダーが圧倒的に多かったけれど、最近はトリートメントやヘッドスパなど、男性の選択の幅が広がった。男性のお客さまが、女性のショートスタイルのヘアカタログを持って来るケースも多い。サロンとしても、型にはまったメニュー提案ではなく、柔軟にメニューのバリエーションを増やしている。商品に関しても、“男性にはまずワックスを提案する”といった固定概念は捨て、オイルやバームも含めて、本当にその方に合ったアイテムを紹介するように、スタッフも変わってきた」。
ヘアケアアイテムの選択に関しては、新たな流れもあるという。「目的に合うアイテムが数種類あると、そのブランドの背景やルーツを調べたうえで、サステナやエコへの取り組みに重きをおいて選択する方が増えてきている。『同じ効果があるなら、サステナの活動に貢献できるものを選ぶ』という声をよく聞くようになった。当社でもオリジナルブランドはオーガニックを背景とした商品だし、サステナブルなヘアケアブランド『ヘアキッチン(HAIR KITCHEN)』も選択肢の1つとしてそろえている」。
中田さんも「以前は“洗浄力の高さ”や“どれくらいサラサラに仕上がるか”だけで商品を選んでいたけれど、最近は原料を調べやすくなったこともあり、ブランドの背景も気にするようになった。『ヘアキッチン』のように、“規格外野菜や果物を使用している”といった背景を聞くと使ってみたくなるし、使っている自分を好きになれる。パッケージもかわいいし、テンションが上がる」。
また、「ヘアキッチン」の“ヘアレシピチェッカー”を使って自身の髪・頭皮に合ったアイテムを調べた結果、“フィニッシングミスト”が1番自分に合っていることが分かったという。「“フィニッシングミスト”は愛用しているし、オイルもミルクも好き。朝と夜で使い分けて、結局『ヘアキッチン』の大半のアイテムを使っている」。
サステナブルなヘアケアブランド
「ヘアキッチン」とは
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ヘアサロン「ソラ」が取り組む
社会貢献活動
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「ソラ」は目黒区学芸大学にある「ソラ」、祐天寺の「サロン アンド(salon"&")」、渋谷区原宿の「ノーベルデイズ(NOVEL DAYS)」の3店舗を展開。技術、接客、感性を軸に、各地域・客層に向けた独自性の高いブランディングで支持を集めている。
また「ソラ」では、会社として社会貢献活動にも取り組んでいる。フィリピンのNPO団体と協力し、現地にヘアカット技術を教えるアカデミーを開講。最初は5人の美容師で参加したが、今では約200人の美容師が賛同しているという。
資生堂プロフェッショナル
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