2022-23年秋冬ファッション・ウィークの現地取材は、ベルリン在住の藪野淳・欧州通信員とパリ在住のフリーライター、井上エリの2人が担当。ロシアによるウクライナ侵攻のニュースが日々報道される中、ブランドや人々はどんなアクションを起こしたのか。現場で体感した2人が率直に感じたことを語り合う。
藪野淳/欧州通信員
PROFILE:2012年にロンドン・カレッジ・オブ・ファッションを卒業後、「WWDJAPAN」の編集記者に。17年9月からベルリンに拠点を移して活動中。久しぶりのフルスケジュールのファッション・ウイークで、体力づくりの必要性を実感
井上エリ/フリーライター
PROFILE:武庫川女子大学卒業後、 ニューヨークで4年過ごし、パリ在住6年目。今季ロンドン、ミラノ、パリの現地取材を担当。殺人的スケジュールに心が折れそうになるも、イケメンモデルと記者仲間に癒され無事に完走
井上:私は今季もロンドンから現地取材をスタートしました。会期中にイギリス政府が、感染拡大防止のための規制を完全撤廃すると発表したので、会場の座席は間隔を空けず、マスク着用もなし。ミラノ、パリもワクチン接種済みを証明するパスの提示のみで、コロナ以前に戻りましたね。多くのブランドがリアルショーを再開したので、今季はたくさんインビテーションが届きました!
藪野:ミラノでは、「プラダ(PRADA)」がメンズでも届いたパジャマの色違い、「エトロ(ETRO)」は名窯「ジノリ1735(GINORI)」とのコラボプレート、「オニツカタイガー(ONITSUKA TIGER)」が金子眼鏡とコラボしたサングラスと、豪華でしたね。
井上:パリは、「バレンシアガ(BALENCIAGA)」からから画面の割れたiPhone、「クロエ(CHLOE)」からは天然石、「イザベル マラン(ISABEL MARANT)」からはリコーダーが届きました。ファッション・ウイークはコロナ禍以前に戻ったと思っていましたが、ミラノの序盤でロシアによるウクライナ侵攻が始まり、ムードが変わりました。
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