ファッション

ルミネ×WWDJAPANでイベントを開催 ファッション&ビューティの未来を担うリーダーに注目!

 ルミネと「WWDJAPAN」は、ファッション&ビューティ業界の次世代に光を当て、業界のさらなる活性化を目指すプロジェクト「MOVE ON」の一環として、3月2日に「Next Generations Forum 2022」を開催した。会場となった東京・新宿のルミネゼロに、「WWDJAPAN」2月14日号で発表した国内外のネクストリーダーや、業界の有力企業トップらで構成し、ネクストリーダーの選出を担ったアドバイザー陣などが集結。午前と午後で計9つのトークセッションを行い、来場した業界関係者らとも交流を持った。

 感染拡大予防のため、来場者は延べ200人に絞り、ライブ配信も実施。ここでは、当日のトークセッション内容のダイジェストを複数回に分けて紹介する。配信内容のアーカイブは、このページから登録すれば4月24日まで無料で視聴できる。

「福祉とアートを包括、障がいのイメージを変えていきたい」

 ファッション&ビューティ業界のダイバーシティー&インクルージョン(多様性と包括性)をテーマにしたセッションには、ネクストリーダーに選出された松田崇弥&文登ヘラルボニー代表&副代表と、アドバイザーの佐々木進ジュン社長、同じく辻愛沙子arca CEO・クリエイティブ・ディレクターが登壇した。

 松田崇弥代表と文登副代表は、障がいを持つ人のアート作品を通じて、ダイバーシティー&インクルージョンのある社会の実現を目指している。「福祉とアートを包括してブランドとして見せていけたら、障がいへのイメージが変わる」(崇弥代表)という思いで、知的障がいのあるアーティストの作品をアイテムに生かすヘラルボニーを立ち上げたといい、「支援だけに偏ることなく、作品の素晴らしさを伝えることで、みんなの目線を変えていきたい」(文登副代表)と、アートの力を熱弁した。ファッション、ビューティを含めた表現活動には、さまざまな垣根を取り払うポテンシャルがあるという発言に他の登壇者も深く賛同した。

「職人にも光が当たる、そんな業界を作りたい」

 サステナビリティについてのセッションには、ネクストリーダーのサカイカナコ「カナコ サカイ(KANAKO SAKAI)」デザイナー、奥寺昇平WOTA CTO(前田瑤介CEOの代理出席)と、アドバイザーの近藤広幸マッシュホールディングス社長、齋藤峰明ルミネ顧問が登壇した。

 日本各地の産地の技術継承に向き合うサカイデザイナーは、いくつもの取引先工場が消えていくさまをその目で見てきたことから、「ブランドだけでなく、服作りのために手を動かしている職人にも光が当たる業界を作っていかなければ未来はない」と語る。「持ち運べる浄水場」をうたう循環型浄水システムの手洗いスタンド「WOSH」をルミネなど商業施設に導入するWOTAの奥寺昇平CTOは、「『WOSH』は単に手を洗うのではなく、使った水がその場で循環することで、使用時にお客さまが環境について考えることになる」と話した。

「パーパスが自由な発想をもたらし、イノベーションを生む」

 ブランドや企業のパーパス経営の必要性を語るセッションに登壇したのは、ネクストリーダーの坊垣佳奈マクアケ共同創業者・取締役、石井リナBLAST CEOと、アドバイザーの山井梨沙スノーピーク社長、石川俊祐KESIKIパートナーの4人。クラウドファンディングサイト「マクアケ」で、応援購入という新しい消費文化をけん引する坊垣取締役は「パーパスは自由な発想をもたらし、イノベーションにつながる」とコメント。

 そのように、市場の現状にとらわれず、広い視野でビジョンを実現する姿勢は、メディアとして始まり、吸水ショーツなどのブランド「ナギ」も手掛けるBLASTにも共通する。BLASTの石井CEOは、「女性をエンパワーメントするための活動を続けている。ミッションを掲げ、スタンスを表明する企業が次世代に選ばれる」と話した。

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ルミネ代表電話
03-5334-0550